阪神・佐藤輝 サイクル惜しい!31号&4安打 王さんに並んだ入団5年目115号 藤川監督「今、最も誇れる選手」
「阪神5-2ヤクルト」(10日、京セラドーム大阪)
頼りになる4番やで!!阪神の佐藤輝明内野手(26)が今季2度目の1試合4安打。初回に先制の適時二塁打、三回には31号ソロを放った。通算115号で入団5年目の本塁打数が王貞治(巨人)と並んだ。打率・289はリーグトップの近本に2厘差の3位。三冠王も目前だ。チームは今季最多16安打で、同最長の6カード連続勝ち越し。優勝マジックは1つ減らして「29」。猛虎の勢いはとどまる気配がない。
なかなか落ちてこない白球に、自然と声援も小さくなっていった。スタンドに飛び込んだ瞬間、大歓声が巻き起こる。佐藤輝がまた打った。「しっかり狙い通り打てたんで、いい打撃ができたと思います」。8月は9試合で5発。無双状態に突入した。
1点リードの三回2死だった。奥川の初球スライダーを振り抜く。高々と舞い上がった打球は重力にあらがうように、伸びていった。1年目から幾多のアーチを掲げ、この31号ソロで通算115本塁打。入団5年目での到達は世界のホームラン王、王貞治氏に並んだ。球団では1964年の山内一弘氏に並び、歴代14位タイのシーズン本塁打数。また偉大な先人たちに肩を並べた。
この日はプロ3度目の4安打。その中でも「あの一本がでかかった」と自画自賛したのが初回の先制適時二塁打だった。相手の奥川には1週間前に7回4安打1失点とやられ、自身も3打数無安打。「しっかり対策して挑めた。先制点が本当にほしかったんで良かった」。立ち上がりを崩したことが、五回途中でのKOにつながった。
五回にも中前打を記録し、この時点でサイクル安打に王手。八回無死では右翼席から「サイクル狙え、テ~ル」という声援も飛んだ。「意識はしていないですけど」と平常心で放った打球が右翼線を破る。全力疾走で駆けたが、二塁打止まりだった。「あれは無理でしょ」と苦笑いだったが、虎党に夢を抱かせた。
藤川監督も「これだけ心強い4番というのは、今、最も誇れる選手だと思います」と絶賛。打つだけではなく、九回2死二、三塁は代打・増田の痛烈なゴロをさばく好守で試合を締めくくった。才木の登板日は3試合連続本塁打。打っても助け、守っても助け、同学年の強い絆で勝利をつかんだ。
4番が勢いをつけ、チーム16安打は今季最多。今季最長の6カード連続での勝ち越しで、貯金も同最多タイの24とした。「それ(勝ち越し)が一番じゃないですか。2勝1敗の最高の結果だと思います」。巨人は試合がなく、優勝マジックは1つ減って「29」。11日からは敵地でカープとの3連戦を迎える。「優勝がかかっている時期なので、守備でも打撃でも貢献できるように頑張ります」。球界一の頼れる4番が優勝街道を突っ走る。
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