【岡義朗氏の眼】阪神・村上の気迫が逆転勝利呼び込んだ 無得点に終わった六回攻撃直後、この日一番のイニングとしてみせた

 「中日2-3阪神」(6日、バンテリンドーム)

 阪神が中日に逆転勝ちした。1点を追う八回、佐藤輝の左前適時打で同点に追い付くと十回、大山の押し出し死球で決勝点を奪った。先発の村上は6回2失点も2年ぶりの2桁勝利は次回以降へ持ち越しに。連勝で優勝に向けたマジックナンバーは「32」。5球団で唯一、負け越していた中日との対戦成績を7勝7敗の五分に戻した。デイリースポーツ評論家の岡義朗氏は「村上の強い気持ちと気迫が、逆転勝利を呼び込んだ」と指摘した

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 村上の強い気持ちと気迫が、逆転勝利を呼び込む大きな要因になった。

 立ち上がりから本来の制球が見られず、二回に石伊に浴びた適時二塁打、同点の五回に上林に許した一時勝ち越しの右越えソロなどは、浮いた変化球を逃さず捉えられたものだった。

 1点ビハインドの六回1死満塁の攻撃では、同点、逆転を思い描いたことだろう。無得点に終わったことで少なからず気落ちしても致し方ない状況の中、村上は細川、ボスラーを直球で連続の見逃し三振。チェイビスには二塁打を浴びたが、二回に先制打を許していた石伊を高めのつり球で空振り三振に仕留めた。

 味方の攻撃に一喜一憂せず、自身の最終イニングとなった六回に坂本の要求通りに投げ、この日一番のイニングとしてみせたところに、村上がエース、エース格と呼ばれる理由を感じた。

 攻撃ではなかなか得点に結びつけられなかったにせよ、犠打、エンドランなどでしっかり走者を進めた。十回無死一塁で中野が送りバントを2度失敗したが、直後の中前打には、絶対に空振り三振だけはするものかという強い意志が見て取れた。こういったところに今の阪神の強さを感じる。

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