阪神・才木は「夏場の強さを発揮したエースの姿」佐藤義則氏の解説
「ヤクルト1-5阪神」(2日、神宮球場)
盤石の試合運びで、優勝マジックを35とした阪神。前半での、4本塁打の援護を背に才木が6回1失点で9勝目。デイリースポーツ評論家・佐藤義則氏が、しっかりと結果を残したエースの現在地を評した。
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まず、伏兵で点を取っていけたのは、流れを呼び込む意味で大きい。小幡が四回までにまた2本打って、高寺もでしょう。佐藤輝が、期待に応えたことももちろんチームにいい影響をもたらすけど、下位打線で、しかも楽に得点をとっていけたというのは流れとしても非常にいい。
才木にとっても、楽に投げられる条件が整ったと言えるが、それを差し引いても、シーズン序盤と比べると、フォアボールで自分を苦しくするような場面が明らかに減ってきたように見えた。
1失点は、内山に好きな高めをホームランされたものだったけど、どれほど好調なピッチャーでも一発を許すことはあるから、点差を考えても気にする必要はないよね。自分から崩れるような制球難は見られないから。
一番良かったのは、球の強さ。村上に対した3打席も、直球で押していけた。当然、他のバッターは少々甘くても、高くても、大けがをすることもない。
無理矢理、粗を探すなら、上から投げようという意識からか、そうした腕の軌道によって、タイミングが合わない時にはボールが浮く。あと、それによって軌道が大きいからか、フォークのブレーキが弱いまま落ちていくという球質にはなっている。
ベストは、スライダーを多投していた副産物として、ややリリースが低かった2年前くらいの腕の高さかな、とは思うけどね。
フォークも、ちょっと腕の振りをコンパクトにするとか、工夫すれば球質を高めることはできますよ。
いずれにせよ、それを補える球威を結果につなげられていることを考えれば、今は細かいことを変える必要はないかな。暑くなる時期に結果を残すんだから、心強いエースの姿を見せた試合と言えるね。
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