阪神・坂本 先制V撃!今季初猛打ショー 打撃好調の要因は「打てると思った球を積極的に」
「阪神7-1DeNA」(27日、甲子園球場)
表情を緩めることはなくても、思いを込めて塁上で人さし指を突き上げた。打のヒーローは文句なしで阪神・坂本。「打てると思った球を積極的にいこうと思って打席に入っていました」。打撃好調の要因を聞けば単純明快。ストライクを打って、ボールは振らない。その心得を見事に体現し、聖地で大暴れした。
両軍無得点の二回2死二塁。1ストライクから石田裕の内角球に腕をたたんだ。「打てる!と思ったからいきました」。三遊間を破って先制適時打。三回2死、六回無死でもHランプをともし、今季初の猛打賞も記録した。
「年に1回あるくらいのやつなので、今日来ていただいた人にはいいものを見せられたなと思います」。お立ち台ではクスッと笑わせた。守りでも先発の高橋から5人の投手をリード。「いつも勝ちたいと思っている。勝ちに貢献できることが多いほど、達成感もあるし、充実してると感じる」。試合後にも勝利への強い思いを吐いた。
勝利への執念を改めて強く抱いた日がある。この日は日曜日。趣味の一つでもある競馬も楽しみの一つだ。1年前、JRAの松山弘平騎手と食事をともにした。「若い頃は負けたら死にたいぐらいだった」という、1レースにかける思いも聞いた。
「僕らも勝負をかけてやっていかないとダメだと思う。また明日、試合があるからと思わないといけない部分もあれば、1勝に執着したり、1つ負けたことに悔しいと思って、次に何とか積み重ねていく思いは一緒だと思うから」
騎手は1日に最大で12レースに騎乗する。プロ野球も1年で143試合の長丁場。全て勝つことは到底、困難なことだ。だからと言って、負けていいわけではない。勝つためには何ができるか。そこに向き合う姿を常に見せている。
この1点が決勝点となり、結局7得点と猛虎打線は爆発。最後に虎党へ宣言した。「もう一気にいこうと思っているので…。ファンの皆さん、一緒にいきましょう!」。最短で29日に優勝へのマジックが点灯する。開幕からムチを入れ、大逃げを打ってきた。手綱を引かず、先頭でゴールテープを切る。
◆坂本、今季初の猛打賞 坂本が先制タイムリーを含む4打数3安打の大活躍で今季初めての猛打賞。坂本の猛打賞は4安打をマークした昨年9月18日の中日戦(バンテリン)以来、通算7度目。甲子園での猛打賞は19年7月8日の巨人戦以来となった。また、プロ2年目の17年は9月2日・中日戦、同8日・DeNA戦と1シーズン2度の猛打賞を達成している。
野球スコア速報
関連ニュース





