【藤田平氏の眼】阪神が唯一負け越している中日戦 敗戦の中で見えた「今後も気をつけたいミス」とは
「阪神0-6中日」(16日、甲子園球場)
阪神は中日・高橋宏に4安打完封を許して連敗。6カードぶりのカード負け越しとなった。阪神元監督でデイリースポーツ評論家・藤田平氏はセ・リーグで唯一、負け越している中日に対して、今後の戦い方で注意すべきポイントを挙げた。
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細かいプレーの差が勝敗を分けたと感じる試合だった。
0-0の三回無死一塁。阪神は才木が初球にバスターするそぶりを見せ、1ボールから3球連続でバントを失敗して、好機を拡大できなかった。
対する中日は六回無死一塁で高橋宏が送りバントを決めて、上林の先制2点二塁打につなげた。
結果として大差の試合にはなったのだが、この時点での両先発の投球を見れば、接戦が予想されたため、阪神からすると痛い2失点だった。
今季の中日の戦い方を見ると、今後も気をつけたいミスでもあった。これで6連勝となった中日は、その間の4勝が1点差。救援防御率2・56はリーグ2位で、投手力で接戦での勝利を拾っていくチームということが見える。
阪神は中日との対戦成績が5勝7敗で、そのうち5敗が1点差。それを象徴するように、主力打者が中日戦で苦しんでおり、近本が対戦打率・189、森下が同・188、大山が同・209だ。
彼らが中日投手陣を苦手とする理由は分からない。ただ、得点源となる打者に期待しづらいというデータが出ている以上は、今日の才木のようなミスは響く。
あまり打席に立たない投手とはいえ、細かいプレーを確実にこなしていかなければ、今後も中日戦で苦しむ可能性はある。
貯金17で2位・巨人とは8・5ゲーム差。余裕はあるとはいえ、残り試合を考えると、まだ油断できる差ではない。巨人もDeNAも戦力が整って勢いづいてくると怖い。
また、特定のチームに苦しめられる展開が続くと、首位を走っていても気持ち悪いものだ。小さなほころびが後の大きなダメージとならないようにするためにも、17日の3戦目は重要になる。
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