阪神・森下 トンネル抜けた20打席ぶり安打 不振にあえぐ3番打者 6月「しんどくなる時期」も浮上の兆し
「ヤクルト4-3阪神」(27日、神宮球場)
懸命にベースを駆け抜けた。0-0の四回無死一塁。阪神・森下翔太外野手(24)が三塁線に高いバウンドのゴロを放った。全力疾走で内野安打。相手のミスも絡み、先制点につながる一打になった。
久々のHランプだった。18日のロッテ戦以来、自身20打席ぶりのヒット。ただ、「もっとやれることがある。明日切り替えてやります」。結局この1安打のみに終わり、チームも逆転負け。森下の表情は険しかった。
何とかしようとする姿勢は見せた。内野安打の打席では、初球にセーフティーバントを試みた。「先制点がほしかったんで、どういう形でも後ろにつなぎたいなって思いでした」。プロ3年目で、ここまで犠打ゼロの男が、チームのために走者を進めようと必死だった。
苦しい6月になっている。ここまで月間打率は・208。一時は首位打者に立つなど、上々のスタートを切っていたが、調子を落とした。「(6月は)体的にもメンタル的にもしんどくなる時期だと思う」と本人も自覚する難しい梅雨時。チームも森下の成績に比例するように、9勝11敗と今月の勝ち越しはなくなった。
結果が出なくても、中心としての自覚がある。プロ入り後2年間は、序盤で調子を崩しファーム降格を経験。それでも藤川監督からの期待は高く「今まではレギュラーを取るか、取らないのレベルで戦ってましたけど、そこの一歩先のレベルで戦う気持ちになった」。状態が悪くても、試合に出られないことが一番悔しい。チームの勝利のため、苦しくても前を向き続ける。
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