【中田良弘氏の眼】阪神Vへのキーポイント 右リリーフもう1枚 湯浅、ネルソンら-誰をどう起用するか 

 キャッチボールをして調整するネルソン(撮影・立川洋一郎)
 キャッチボールをして調整する湯浅(撮影・立川洋一郎)
2枚

 セ・パ両リーグは27日からリーグ戦が再開する。交流戦を借金2で終えた阪神は神宮でのヤクルト3連戦に臨む。阪神での現役時代だった1985年に12勝を挙げて日本一に貢献した中田良弘氏(66)=デイリースポーツ評論家=が、2年ぶりのリーグ優勝を目指す古巣に戦い方のポイントを挙げた。

  ◇  ◇

 交流戦明けから後半戦に向けて、投手陣で一番の課題となってくるのは、リリーフ陣の整備だろう。

 先発ローテは村上、才木、伊原、デュプランティエ、大竹に伊藤将、ビーズリー、さらに高橋、西勇、門別も控えており、セ・リーグで最も安定している。一方でリリーフ陣は交流戦で打ち込まれた試合がいくつかあったように、盤石とまでは言えない。

 特に、抑えの岩崎に桐敷、及川がいる左に比べて、右のリリーフはまだ陣容が固まりきっていない。石井が戻ってくれば一気に状況が変わってくるのは確かだが、石井に加えて最低でももう1枚、安心して送り出せる存在がいると心強い。

 候補はいる。開幕当初に大事なところを任されていたルーキーの工藤、5、6月に力強い投球をみせた湯浅。交流戦終盤に昇格したドラフト3位の木下もいいボールを投げている。そしてここにきて、ネルソンの状態が上がっている。

 春季キャンプでブルペン投球を見た時から「戦力になる」と思っていたが、故障が癒え、やっと本来のボールが投げられるようになってきた。チェンジアップは空振りが取れるし、制球もいい。石井に次ぐ存在になれる可能性は十分にある。

 藤川監督が誰を、どう起用するのかを含めて、右のリリーフが覇権奪回への鍵を握るだろう。

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