阪神連敗脱出 森下先制V撃「すごく気持ち的には楽に」17打席ぶり快音 佐藤輝がトドメの19号2ラン
「阪神8-1ロッテ」(18日、甲子園球場)
10日ぶりの勝利。こんなにも勝つことが難しく、気持ちがいいことを教えてくれた。7連敗中だった阪神は三回に森下翔太外野手(24)が先制の右前適時打。リーグ打点王が八回にも適時二塁打を放つと、佐藤輝明内野手(26)もダメ押しの19号2ラン。主軸トリオの打点そろい踏みで、痛快な暑気払いだ。
何としてでも連敗を止める。森下が気持ちのこもった一打を放った。価値ある先制打に何度も手をたたき、ベンチを鼓舞した。
0-0の三回1死二塁で打席に入ると、二走の近本が三盗を決めてチャンス拡大。「(走者)二塁よりかは1点を取れるケースが広がったので、すごく気持ち的には楽になりました」。浮いたフォークを逃さず、詰まりながらも右前に運んだ。これが自身17打席ぶりのヒット。久々の一打に表情が少し緩んだ。
大きな一本も出た。八回、2点を追加し、なお2死一塁から「自分のスイングを心がけた」と左中間を破る適時二塁打。これで自身9試合ぶりのマルチ安打で、打点をリーグトップの49打点とした。
チーム、個人としても長いトンネルだった。7連敗。その間、森下自身は3戦連続の先制打を放つなど、懸命に打線をけん引。ただ、ここぞの終盤のチャンスで一本が出ず。連敗中は打率・133。勝利に導けずもどかしい時間だった。
それでもすぐに試合は訪れる。この日の試合前の練習では、バスター打ちで感覚を確かめるなど試行錯誤。「一試合一試合修正してるだけ」ともがき続けた。ようやく自身の活躍がチームの勝利につながった。「勝ちが全てだと思うので」とうなずいた。
余韻に浸る間もなく、4番のバットから仕上げの一発が生まれた。八回、森下の適時二塁打の直後に佐藤輝がゲレーロの160キロ直球を仕留めた。打球はセンターバックスクリーン左に飛び込む19号2ラン。甲子園は地鳴りのような大歓声に包まれた。右腕には3年前の対戦でも豪快な一発を放っていた。「それは覚えていたんで、打ててよかったです」。打点を48とし、トップの森下の後ろにぴたりとつけている。
主軸の活躍で大型連敗をストップ。森下は「(交流戦)この後の4試合によって順位も違うと思うので、気を引き締めて継続的にやっていきたい」と表情を変えず。佐藤輝は「また明日から頑張ります」と気合を入れた。頼れるアイブラック兄弟が、ここからチームを連勝街道に導く。
◆佐藤輝&森下&大山の打点そろい踏み 佐藤輝、森下、大山の3人がそろって打点を挙げたのは、5日の日本ハム戦(エスコン)以来、今季6度目。この主軸トリオが打点をマークした試合は、2023年9月8日の広島戦から、25年4月2日のDeNA戦での引き分けがあるだけで、この日で20戦連続負けなし(19勝1分け)となった。
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