阪神・藤川監督 執念継投 救援3投手全員回またぎ「あした一日ゲームがない、球数もいけたので」

 「楽天3-2阪神」(15日、楽天モバイルパーク)

 阪神は執念の継投を繰り出しても、悪夢を断ち切ることはできなかった。同点の展開から及川、岩崎、湯浅の勝ちパターン3人を全員回またぎで投入したが、白星につながらず今季ワースト更新の6連敗。藤川監督は「もちろんコンディションも踏まえながら、選手の今のパフォーマンスも見ながらですけど、精いっぱいやってくれたと思います」と大胆起用について説明し、重たい黒星と向き合った。

 最初のカードとして切ったのは及川だ。同点直後の七回を任せて三者凡退。八回は先頭から四球、死球に犠打で、1死二、三塁のピンチを背負ったが、後続を断って力強くガッツポーズを決め、今季最多の29球でバトンをつないだ。

 九回は守護神の岩崎が3人で片付けると、21年10月9日・ヤクルト戦以来4年ぶりとなる回またぎで、延長十回のマウンドへ。1死から四球を与えたが、続く村林を投ゴロ併殺に仕留めて、19年9月10日・ヤクルト戦以来6年ぶりに2イニングを投げきった。

 クローザー転向後、初めての回またぎで好投を光らせた岩崎は、「みんなでやっていくだけなんで。また来週しっかり投げます」と頼もしい言葉を残した。指揮官も「抑えですけど、あした一日ゲームがないというところで、球数もいけたので、いってもらいました」と信頼を寄せた。

 延長十一回は連投の湯浅がわずか8球で三者凡退。だが、延長十二回1死から3連打を浴びて、2試合連続サヨナラ負けで楽天戦7連敗という残酷な結末を迎えた。

 ビジターでの6連戦で全敗を喫して、交流戦5勝7敗の黒星先行でホームに戻ることになった。「まだまだシーズン半ばですからね、起こること全てを、糧にしながら戦うというのが非常に重要なのかなと思いますので、明後日から頑張っていきます」。泥沼にハマってうつむいているだけでは、何も生まれない。悔しさをバネにして、失敗から学びを得て、甲子園で巻き返す。

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