阪神・中野 東北魂で今季初4安打 選手会長奮闘 5連敗に悔しさも「引きずっててもしょうがない、チーム一丸で」
「楽天5-4阪神」(14日、楽天モバイルパーク)
涙雨にぬれる中、阪神・中野拓夢内野手(28)が投手強襲の適時内野安打を含む今季初の4安打と気を吐いた。山形県で生まれ、大学時代を過ごしたふるさとで、自身4度目となる大暴れ。ただ、連敗を止められなかった事実が、悔しさとなって心を支配した。
山形出身の中野が東北で輝きを放った。ただ「勝てなかったことが一番。なんとかチームが勝てるようなバッティングをしたい」と、表情はこの日の仙台と同様に晴れなかった。
チームの流れを変える一打を放った。1点リードの六回2死二、三塁から投手強襲の適時内野安打。4試合連続2得点以下と低調だった打線にとって、これが5試合ぶりの3得点目だった。
四回の中前打、八回には左前打を放ち、1日の広島戦以来となる猛打賞。延長十回にも二塁内野安打を放ち、自身4度目となる今季初の4安打。打率も・295まで上昇し、3割目前とした。セ・リーグの阪神にとっては、2年に一度の東北での試合。「楽しみですね」と心待ちにした地で躍動している。
個人として状態は上向きだが、チームとともに試練に立ち向かっている。サヨナラ負けで今季最長の5連敗となった。「(勝利まで)もう一歩のところでしたけど、もっと強い姿勢というか、もっといけるぞっていう雰囲気があれば、一気にいけたかなと思う。なかなかそういう雰囲気が出ない時もある」。1勝がつかめない重苦しい空気をベンチで感じ取っていた。
苦しい時だからこそ、選手会長として姿勢でチームを引っ張る。「切り替えないと、すぐに試合は来るんで。引きずっててもしょうがないですし、ほんとにチーム一丸となって戦うしかない。しっかりと雰囲気を含めて、なんとか盛り上げていけるようにやっていきたい」と連敗ストップを誓った。
苦しい状況は続くが、懸命に前を向いた中野。このまま笑顔なく、ふるさと東北を去るわけにはいかない。
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