阪神・佐藤輝が2発 11球団制覇弾!右手一本驚異のパワー「まあまあ、良かったです」イッキ100号王手
「日本ハム5-4阪神」(4日、エスコンフィールド)
セ・リーグ全球団が黒星を喫し、阪神の連勝も「4」で止まったが、佐藤輝明内野手(26)が北の大地を盛り上げた。四回に11球団制覇弾となる14号ソロを放つと、八回にも1点差に迫る15号2ラン。今季3度目の1試合2本塁打で節目の通算100号に王手をかけた。シーズン39本塁打、105打点ペースで2冠道を突き進む。
誰もがライトフライかな、と思った打球がグングン伸びていく。打った張本人の佐藤輝ですら、スタンドに届くとは思っていなかった。「普段はね、ああいうので入ったりしないので」。甲子園だったら、浜風に押し戻されていただろう。ベンチ前では両手を広げるWHYポーズでおどけるほど、驚きの一発だった。
2点ビハインドの四回1死。4球目の体に近い球を思わず振りにいき、手に直撃するアクシデントがあった。トレーナーが駆けつけ、痛そうな表情。それでもファイティングポーズは崩さなかった。その2球後。加藤貴のスライダーを右手一本でバットに乗せた。
長い滞空時間でなかなか落ちてこない。右翼・万波のジャンプは数センチ届かない。一瞬の静寂から名幸塁審がグルッと腕を回すと、虎党はこれでもかと沸き上がった。通算98号のソロで11球団制覇。「まあまあ、良かったです」。淡々としていたが、快記録を生み出した。
これで終わらない。交流戦前には「タイガースが強いということを証明したい」と宣言。3点ビハインドになっても、諦めていなかった。八回2死一塁。河野の直球を振り抜くと、センター左へ吸い込まれていく。「1本目はちょっとラッキーな部分はありました。2本目は良かったんじゃないかなと思います」。満足のいく一撃で今季3度目の1試合2発だ。
これで通算100号に王手。「別に意識はしてないんで、一日一日頑張ります」。99号2ランは通算574試合目で放った。球団の生え抜き日本人では田淵幸一氏、掛布雅之氏に次いで、史上3番目の速さでの100号到達が目前に迫ってきた。
15本塁打&40打点は堂々の2冠。交流戦で慣れない投手との対戦になっても、勢いを加速させてきた。パ・リーグの好投手への対応は「それはまだ分かんないですよ、全然」と言うが、打撃の引き出しの多さを感じさせる内容を見せている。
チームは17年以来となる交流戦連勝発進とはならなかった。6月初黒星。でも、北海道の虎党は最後まで表情は明るかった。この2本のアーチは希望しかない。99号も通過点。100号さえも、すぐに決めてくれる。
◆阪神選手の11球団制覇弾 阪神在籍時に11球団から本塁打を記録した打者は他に金本知憲、今岡誠、鳥谷敬。なお、金本と今岡は2005年の1シーズンだけで11球団から本塁打を記録。さらに金本は広島時代に阪神戦で本塁打を放っており12球団本塁打も達成している。
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