阪神・佐藤輝 14戦ぶり特大12号 今季バンテリン5戦中3本塁打 不敗神話止まるも前向き「明日も頑張ります」

 「中日5-4阪神」(24日、バンテリンドーム)

 すさまじい快音とともに打球が高々と舞い上がる。外野手はすぐに追うのをやめた。歓声と悲鳴が交差する場内。スタンドインを確信した阪神・佐藤輝は、ゆっくりと走り出した。

 「先に点を取られてしまったので、早めに追いつくことができて良かった。いいスイングができたと思う」

 驚きの一発だった。1点を先制された直後の二回、先頭で打席に入ると、中日・高橋宏の甘く入ったフォークをフルスイング。逃すことなく完璧に捉えた。打球は右中間席中段に飛び込む12号同点ソロとなった。

 これが5日の巨人戦(東京ド)以来14試合ぶりの一発。久々のアーチにも「特に(気持ちの変化は)ないです」と淡々と振り返る。月間3本塁打と同8本塁打の4月に比べてペースは落としたが、月間打率・315と高アベレージをキープ。4番として、しっかりチームに貢献している。

 名古屋の地でバットが火を噴いている。バンテリンドームでは今季5試合で3本目のホームラン。広い球場で有名だが、佐藤輝はお構いなし。軽々フェンスを越えていく大飛球を連発している。また、相手の高橋宏がプロ入り5年目にして、対阪神戦で浴びた初めての一発となった。難敵からチームとして最初のアーチをかけたのは、やはりこの男だった。

 長く続いた神話はついに途切れてしまった。大山が六回に2点適時打を放った。“OS砲”がそろって打点を挙げた試合は、27戦負けなしだった。しかし、接戦をものにできず敗戦。23年10月4日のヤクルト戦(神宮)以来の黒星で、不敗神話は終わりを告げた。

 チーム、個人としても悔しい結果になったが、カード勝ち越しを懸けた一戦が待っている。「明日も頑張ります」。背番号8は、自らに言い聞かせるように言葉に力を込め、バスに乗り込んでいった。

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