【西山秀二氏の眼】投げ終わり安定している湯浅は今後もいい結果出る
「中日0-3阪神」(23日、バンテリンドーム)
阪神は2試合連続の延長戦を制して連敗を止め、首位をキープ。十回を1回無失点の湯浅京己投手(25)が国指定の難病「胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症」から復帰後、初勝利を挙げた。好投を続ける右腕についてデイリースポーツ評論家・西山秀二氏(57)は「投げ終わりにバランスが崩れてない」と分析した。
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八、九、延長十回のしんどい場面を石井、湯浅がよく耐えました。中でも湯浅の投球フォームが印象に残りました。
これまでの湯浅といえば、がむしゃらに全力で投げるあまり、一塁側に体が流れるところがあったんですよね。去年のキャンプでもそうでした。いくら球に力があっても、これでは制球力は身に付かないと心配していました。
今年はというと、投げ終わりにバランスが崩れてないんですよね。桑田(元巨人)や村上と同じように、投げ終わりでしっかりいい形を作れている。だからリリースポイントも、制球力も安定する。先頭の板山、岡林と2ボールになりましたが、次の球でストライクが簡単に取れていたのが、その証拠です。
体が流れてしまうフォームだと肩や肘にも負担がかかりますから、故障にもつながりやすいです。ですが、このフォームであれば、体の各箇所への負担は少ないはずです。
いい投手というのは、いつの時代も投げ終わりがバランス良くしっかり安定しているもの。きつい場面を任せられる今年の湯浅は本当に頼もしいです。今後も必ずいい結果を出してくれるはずです。
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