阪神・岩崎 100セーブ&100ホールド 史上8人目、球団では藤川以来 「昨日はすみませんでした」即リベンジ

 「阪神5-2広島」(17日、甲子園球場)

 お立ち台で阪神・岩崎優投手はペコリと頭を下げた。「昨日はすみませんでした」。前夜は同点の九回に決勝点を献上。一夜明けて、5-2の九回にマウンドへ。2死一塁から末包を二飛に打ち取ると、グラブをバシッとたたいた。

 「昨日の今日でやり返したかった。デーゲームなので、すぐ投げられたので良かったです」

 史上37人目の通算100セーブを達成。名球会メンバーより少ないと知ってから、ひそかに目標にしてきた数字だ。通算151ホールドも左腕の誇り。「100セーブ100ホールド」も球団では藤川監督以来。「誰も達成するとは思ってなかったと思う。自分も含めて」。史上8人目の勲章に反骨心をにじませた。

 虎が誇る唯一無二の守護神だ。150キロを超える剛速球や代名詞のウイニングショットがあるわけではない。「だから打たれたら(守護神を)代われって言われるんじゃないですか」。岩崎は自虐的に笑う。そんなスタイルだから16年秋にリリーフ転向が決まった際は「無理だと思った」。覚悟を決め、ワンポイントからイニングまたぎまで、何でもこなした。そんなタイミングで出会ったのが藤川監督だ。リリーバーとして必要な全てを貪欲に吸収していった。

 「監督が代われば、ポジションも変わるかもしれない」。昨夏、チームが監督問題に揺れた時は危機感を募らせた。それも杞憂(きゆう)に終わる。藤川監督から10月に早々とクローザーを言い渡され、「期待に応えないといけない」。恩返しの思いは人一倍強い。

 時に打たれ、スマホで批判の文字を目にすることもある。それでも「見返そうとは思わない」。マウンドに立てば強気に腕を振るだけだ。「ハイタッチの時、みんなと喜べるのがいい」。今では守護神の醍醐味(だいごみ)に魅せられている。「誰も想像できないことを積み重ねていきたい」。数字もモチベーションにして、再び胴上げ投手のマウンドに立つ。

 ◆通算100セーブ 阪神・岩崎投手が17日の広島戦(甲子園)で今季11セーブ目を挙げて達成。プロ野球37人目。初セーブは20年9月3日のヤクルト戦。

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