福原忍氏 阪神・石黒は「もう少し周りを見る余裕があってもいい」「ウイニングショットが決まれば真っすぐ生きる」

 昨季まで阪神の投手コーチを務めた福原忍氏(48)と、グラウンドに足しげく通う狩野恵輔氏(42)のデイリースポーツ評論家2人による新企画「注目の若虎」。第2回は福原氏が、昨年のコーチ時代も指導にあたった石黒佑弥投手(23)を取り上げる。武器であるスピンの効いた真っすぐをより生かすためのウイニングショットの重要性を説くなど、今後の成長に向けた期待を語った。

  ◇  ◇

 石黒投手に関しては、昨年の入団1年目をコーチとして指導させてもらいました。初めて見た時から、高めでも空振りが取れるスピンの効いた良い真っすぐを投げるな、という印象を持った投手です。

 その中で、もう少しボールの角度が欲しいなと思い、上から叩くようにとか、そういった話をしたりしましたね。相手バッターに対して、リリースの瞬間にストライクゾーンに来ると思わせたところから、フラットではなく、より高めにいくのか低めにいくのか。そこの角度が付くように、ということです。

 今は1軍に上がっていますが、今後も定着して活躍していくには、ウイニングショットの精度をいかに高められるかということじゃないでしょうか。それがフォークなのか、スライダー系のボールなのかというところではありますが、そこがしっかりと決まってくることで、持ち味でもあるスピンの効いた真っすぐも生きてくるので。

 そういったボールを操る技術面以外のところでは、昨年に2軍でもあったこととして、相手バッターに対して意識が入りすぎるところがありましたね。もう少し周りを見る余裕があってもいいのかなと。見ていると、すべて三振を取りたいと考えているのかな、と思う時もありましたし、視野を広く持つと言いますか、状況によってはゴロを打たそうとか、そういったことがあってもいいので。誰でも打たれることはあるものですし、打たれても堂々とすればいい。もっと自分に自信を持って投げればいいと思います。それだけのボールを持っていますから。

 あとは、言い方は難しいですが、もう少し、相手の裏をかくようなところがあっても、いいのかもしれないですね。いやらしさと言うか、遊び心と言うか。相手の裏をかくようなところも欲しいなと。性格的にまじめで、練習も一生懸命やる選手ですし、期待もしているので、これから活躍してもらいたいですね。

 ◆石黒 佑弥(いしぐろ・ゆうや)2001年6月20日生まれ、23歳。愛知県出身。180センチ、85キロ。右投げ右打ち。投手。星城高、JR西日本を経て、23年度ドラフト5位で阪神入団。24年7月21日の広島戦(甲子園)で1軍初登板。昨季はウエスタンで40試合に登板し、4勝4敗10セーブ、防御率3・50。今季は初の開幕1軍入りを果たした。

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