阪神・アルナエス 全力奮闘中 虎風荘住まいで野球漬け 首脳陣も姿勢評価「日本の野球に順応しようとしっかりやっている」

 阪神のファームを特集する企画「飛び出せ大物」。新2軍球場の最寄り駅である阪神大物(だいもつ)駅にちなみ、ファームから生まれるスター選手を発掘していく。第3回はジーン・アルナエス内野手(22)を取り上げる。昨年10月に育成選手として入団し、日本で初めてのシーズンを送るパナマ出身の若武者は、支配下を目指して必死のアピールを続けている。

 朝、アルナエスは「オハヨウゴザイマス」と日本語であいさつし、チームの輪の中に入る。来日して約半年。選手や監督、コーチ陣とも笑顔でコミュニケーションをとる姿が印象的だ。

 昨秋のキャンプからチームに合流。2月のキャンプでは、宜野座で行われた合同紅白戦で結果を残し、首脳陣にアピールした。開幕直前だった3月のオープン戦では1軍に呼ばれるなど、育成選手の中でも期待の大きさを感じさせた。

 初めて送る日本でのシーズン。苦労も明かした。ファームとはいえ、連戦に加え長距離移動もある。開幕直後は結果を残していたが「体力的に厳しかった」と、やや失速。ここまで29試合の出場で打率・239、9打点という成績だ。ただ「日本の球場にも慣れてきたし、コーチからのアドバイスもあっていい感じでこられています」と自信を持ってプレーしている。

 外国人選手として珍しく虎風荘住まい。「寮はご飯もおいしいし、ステーキが好き」と食事がお気に入り。夜は1軍戦をテレビで見ることも多く、佐藤輝と森下に注目。「自分も勝負強い打撃ができるようになりたい」と背中を追いかける。休日でも自主練習に取り組むなど、野球漬けの日々を送っている。

 練習では、ランメニューも他の日本人選手と一緒に最後まで走り切る。近くで見つめる山崎憲晴2軍内野守備走塁コーチも姿勢を評価した。「外国人だからって抜くことなく、変なプライドもない。それが一番。日本の野球に順応しようとしっかりやっている」と目を細める。「まだ育成だけど、アピールの仕方によってはチャンスがあると思う」と期待した。

 米マイナーで苦しみ、トライアウトを経て来日したアルナエス。「日本に来た理由として、実力で勝負したいと思ったから」とハングリー精神を持っている。大物の地で鍛錬を積み、ジャパニーズドリームをつかむ。

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