阪神・村上 2戦連続完封!球団4年ぶりマダックス 28イニング連続無四球、ハーラートップ6勝目
「阪神2-0中日」(10日、甲子園球場)
スタンドに詰めかけた女性ファンの声援に快挙で応えた。阪神の村上頌樹投手(26)が98球で7安打5奪三振無四球の2試合連続完封勝利。100球未満で完封する「マダックス」を達成し、両リーグ単独トップの6勝目を挙げた。女性ファンを対象にした「TORACO DAY」として開催された一戦。中日戦の連敗を4で止め、単独首位を堅持した。
熱狂の「あと1人」コールを起こすことなく、偉業を成し遂げた。九回、村上が腕を振るたびにスタンドを埋めた4万2598人の視線が、バックスクリーンの球数表示に集まる。1死から上林には右前打を浴びたが、ボスラーに投じたこの試合98球目、中野の守備範囲に飛んで二ゴロ併殺でゲームセットを迎えた。
「三回くらいから球数少ないなって思っていたので、テンポ良く行けばいいかなと。(九回は)ランナー出たんで、あまり意識はしてなかったです」。謙虚な言葉とは裏腹に、自身初のマダックスを達成した瞬間、白い歯をこぼして最高の笑顔を見せた。
スライドでの先発マウンドで、振り返れば初回が唯一のピンチだった。1死二塁から上林の右前打で先制点献上を覚悟するも、森下の好返球で本塁憤死。「あそこで1点取られるのと、ゼロでは全然違う。いいプレーに助けられました」。立ち上がりを無失点で切り抜けて、リズムに乗った。
甲子園中日戦自身6連勝で決めたプロ初の連続完封は、いずれも無四球だ。4試合にわたって28イニング連続無四球と、抜群の制球力で試合の主導権を握る。無双状態の要因を、「無駄なフォアボールがなかったことじゃないですか。先頭のフォアボールから失点がチームとしてもあったので。そこは意識して」と自己分析する。
今カードは女性ファンをクローズアップする「TORACO DAY」として開催。女性ファンに聞いたさまざまなランキングが発表されている。村上は才木とのコンビで、「TORACOダンスで輝いていたペア」の3位にランクインした。
練習ではキャッチボールの相手を組むことが多い同級生の才木を、村上は「真っすぐがキレイで伸びて強くてすごい。あんなイメージで投げたい」と野球人としてかねてリスペクト。その才木にも引けを取らない直球を生かして、この日は5奪三振をマークした。
ハーラーダービー単独トップの6勝目。マッチアップした高橋宏をはじめ、エース格との投げ合いが多い中で勝利を重ねる。「相手もいいピッチャーで、負けたくない気持ちがうまくかみ合っているんじゃないかなと思います」。強力なライバルたちに投げ勝ってこそ、背番号41の真価が光る。
◆阪神投手、4年ぶりのマダックス 「マダックス」とは投手が100球未満で完封勝利を決めること。阪神の投手では2021年10月2日・中日戦(甲子園)で高橋遥人が、9回5安打7奪三振で二塁も踏ませない97球の圧巻のピッチングで達成して以来で4年ぶり。右腕としては10年9月12日・ヤクルト戦(甲子園)で秋山拓巳が93球で達成して以来、15年ぶり。今シーズンはヤクルトの小川が4月3日・広島戦(神宮)を92球で完封勝ち、村上が2人目のマダックス達成者となった。
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