プロ初安打の息子は「野球が本当に大好き」 阪神・中川の母、初美さん手記「勇斗へ プロ初ヒットおめでとう」
「巨人1-7阪神」(6日、東京ドーム)
プロ初安打を放った中川の母・初美さんが、デイリースポーツに手記を寄せた。プロ初出場となった4月30日と1日の中日戦はバンテリンドームで観戦。初ヒットは愛知県内の自宅でテレビ観戦し、息子の勇姿を見届けた。不安と葛藤の思いで見守る中、野球愛を貫いたこれまでを振り返った。
◇ ◇
勇斗へ
プロ初ヒットおめでとう。とにかくホッとしました。自宅でテレビ越しに見ていてずっとそわそわしていたけど、落ち着いていたね。本当に良かった。昇格が決まった時はLINEで「1軍に行きます」と連絡をくれたね。やっと、やっとですか、みたいな思いでした。
プロに入ってから、愛知の球場で行われる試合は必ず見に行っていました。4月30日の中日戦も家族全員で応援に行きました。代打で出てきた時はドキドキだったけど、四球で塁に出られて良かった。ちょっと打ってほしかったけどね。勇斗も打ちたかったと思います。でも試合後は「楽しかった」と、うれしそうに話してくれたね。
勇斗がドラフト会議で阪神タイガースに名前を呼ばれた時はとても驚きました。愛知に住んでいたこともあって家族はみんな中日ファンだったので、応援に行くときは葛藤するなぁと。でも今は必ず阪神側の席で、あんなに中日グッズがたくさんだった家の中も勇斗のグッズでいっぱいです。
小さい頃はとにかく頑固でした。野球以外に習っていた空手も幼稚園の時に「もうやりません」と自分の意思を伝えてきて、水泳も小学生の時に辞める事を自分で決断して。「野球だけでいい」と譲らなかったね。本当は水泳は続けてほしかったけど、勇斗の意思を尊重しました。
勇斗は野球が本当に大好きだね。これまで野球をしていた中で、弱音を吐いている姿は見たことがない。京都国際高で新チームが立ち上がる2年の秋季大会前に足を捻挫して、1試合だけベンチを外れたね。その時も弱音ではなく「出ないといけない」と固定をして、2試合目からは試合に出ていたのを覚えています。
プロの世界に入ってからは、人間的な成長を一番感じました。高校生の時は社会を知らなかったので、周りの方にいろいろ教えていただけているのかな。話をしたり行動を見たりしていて、しっかりしたなと思います。
今年はいろんなポジションもしていて、少し驚きもありました。本当に小さい時にしかやったことのないポジションだったので、どうなんだろうって。でもチャンスをいただけているのはありがたいと思います。
レフトは小学生の時にやっていたくらいかな。試合前の練習で筒井コーチとずっと練習していた成果が出たね。何より1つ夢はかなったので、これからも無理せず自分のペースでやってほしい。夢は大きく。頑張ってほしいなと思います。母より
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