阪神・デュプランティエ 6回0封来日初勝利 お立ち台で輝と一緒に「ゴイゴイスー!」ゴロ量産ツバメ斬り
「阪神7-1ヤクルト」(3日、甲子園球場)
勝利の瞬間を迎えると、白い歯がこぼれる。阪神・藤川監督に声をかけられるとデュプランティエは最高の笑顔を見せた。登板4試合目でつかんだ来日初勝利。甲子園は祝福の歓声に包まれた。
「阪神の歴史の中で、勝利投手として名前があがったことはすごくうれしいです」
三振が取れることも持ち味の右腕だが、この日はそれを逆手に取った。「試合の前に坂本選手とも話して。相手は三振を取りにくるという頭でくると思ったので、そこを利用してゴロを打たせていこうと」。直球にカーブ、カットボール、スライダーなどを織り交ぜてゴロを量産し、6回4安打無失点。三振は3つだけだったが、ヤクルト打線をしっかり封じた。
強い思いを持って米国から海を渡ってきた。メジャーも経験する中で目に映ったのは、母国を離れてプレーする選手の姿だった。「日本、ドミニカ、南米の選手たちがアメリカに来て、言語が分からない中、挑戦しているところを見て、すごい、素晴らしいなと思いました」。メジャーで長年プレーしたいと考えるのが一般的。それでも右腕は挑戦したかった。元オリックスのアダム・ジョーンズやDeNAのジャクソンから日本でプレーする魅力を聞いていたことも理由の一つだった。
「どこかのチームから契約したいと声をかけてもらった時は、絶対に行こうと決めていました」
家族から離れる寂しさや環境が変わる不安はあったが、「誰もが経験できることではない」と覚悟を決めて日本に、阪神にやって来た。そしてついに1勝を手にし、スタート地点に立った。
この日は二回に来日初安打となる中前打も記録。受け取った投打両方の記念球は、メジャーでの記念球とともに飾る予定だ。投げて打っての活躍にたくさんの歓声を浴び、「日本に来て、皆さんにこうやって迎え入れてもらってプレーすることができてうれしいです」と喜びもひとしお。お立ち台の最後にはずっと温めてきたネタも披露した。「ゴイゴイスー!」。ダイアン・津田ばりのジェスチャー付きで爆笑をさらった。投球でも愛らしいキャラクターでも虎党の心をつかんだ助っ人。白星を積み重ね、チームの重要なピースとなっていく。
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