勝ち越し2ラン含む4安打3打点の阪神・近本 「粘った末にヒットを打てるのが一流打者」「ここから乗っていくのでは」 谷佳知氏の視点

 「ヤクルト5-7阪神」(17日、神宮球場)

 阪神が延長戦を制して連勝。貯金を2とした。十一回1死一塁から近本光司外野手(30)が右越えへ勝ち越しの2号2ランを放った。巨人、オリックスで活躍した谷佳知氏は、この試合で4安打3打点と活躍した近本について「体が切れてきて、本来の打撃ができている。特に1本目の右前適時打には、彼本来の良さが詰まっていた」と称賛した。

 この試合前まで打率・241。まだまだ本調子とはいえなかった近本だが、谷氏は「ここにきて体が切れてきて、バットがよく振れるようになってきた」と評価。二回2死一、三塁で吉村の8球目、内角高めの真っすぐを右前に運んだ適時打に触れ、「ファウルを粘って四球を選ぶ、粘って末に凡退、というのではなく、粘った末にヒットを打てるのが一流のバッター。腕をたたんで上からしっかりとたたいた一打には、近本本来の高い打撃技術が詰まっていた」とたたえた。

 さらに「第3、4打席は逆方向に打ち返し、延長十一回の勝ち越し2ランも高めの真っすぐに押されることなく、完璧に上からたたけていた。状態が上がってきたことを示した4安打だった」と語った上で、「いいバッターはこうした試合をきっかけに乗っていくし、次の試合で1、2本出れば、実際にそうなるのでは」と、近本のさらなる打撃上昇に期待を寄せていた。

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