阪神・門別 岡田顧問からゲキ「今年は勝たなあかんで」 開幕2戦目先発に前進4回0封 2軍新球場こけら落とし

 「教育リーグ、阪神5-5広島」(1日、日鉄鋼板SGLスタジアム)

 阪神の2軍メイン球場「日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎」のこけら落としとなる教育リーグ・広島戦が1日に行われ、門別啓人投手(20)が先発を務めた。始球式を務めた岡田彰布オーナー付顧問(67)からマウンドでゲキを送られ、4回無失点の好投。キャンプMVPに輝いた左腕がまたもアピールに成功し、開幕2戦目の3月29日・広島戦(マツダ)での先発抜てきに前進した。

 まっさらなマウンドでたくさんの歓声を浴び、門別がまた一歩前進した。新球場での登板に「不思議な感じがしました」としつつも笑顔。歴史に残る大役となったが「緊張感もあまりなかった」と強心臓ぶりを発揮した。

 ただ、登板前には愛のゲキに気が引き締まった。始球式を務めた岡田オーナー付顧問とマウンド上で握手。「今年は勝たなあかんで」。叱咤(しった)激励され、門別は帽子を取り、何度もお辞儀して言葉を胸に刻んだ。

 立ち上がりから順調だった。中村奨、上本、会沢を3者連続二飛。三回は安打と四球で2死一、二塁のピンチを迎えたが、会沢を内角直球で中飛に。「右バッターのインコースに詰まらせて抑えられていた」。制球が定まらなかったところもあったというが、4回4安打無失点。「0で抑えられたっていうのはよかった」と胸を張りつつ、「変化球で簡単に打たれることがあった」と課題も口にした。

 昨春キャンプは初の1軍スタートと岡田前監督の期待も高かったが、5試合で0勝2敗、防御率4・50とプロ初勝利はつかめなかった。「去年、『いい』って言われていて、自分もいい感じだなと思ってた中でシーズン入ったら落ちてしまった」と悔しい思いをした。今年は春季キャンプでは藤川監督に投手MVPに指名され、この日も大役で好投を見せ、順調にアピールを続けている。「シーズンを想定しながらこれから進めていければ」と、同じ轍(てつ)は踏まない覚悟だ。

 愛のゲキをもらった岡田オーナー付顧問にも恩返ししたい。「1軍の舞台で投げてるのを見てもらうのが一番。今日がスタートだと思って頑張りたい」と気合を見せた。大竹が下肢の張りを訴え、開幕ローテ入りへチャンスが到来している。

 中6日の登板で結果を残し続ければ、開幕2戦目の3月29日・広島戦に抜てきされる可能性もある。「順調に真っすぐの状態を上げていければローテもおのずと近づいてくると思う。まだオープン戦もあるので、しっかりアピールしていけたら。今年は本当に勝負と思っているので頑張りたい」。開幕ローテ入りへ、20歳左腕への期待は高まるばかりだ。

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