「阪神２軍春季キャンプ」（２３日、具志川）

　阪神ドラフト２位の今朝丸裕喜投手（１８）＝報徳学園＝が２３日、ライブＢＰ（実戦形式の打撃練習）に登板した。楠本、渡辺、長坂ら１軍経験のある打者に２５球。最速１４３キロの直球を中心にカーブ、スライダー、フォークを織り交ぜ、打者延べ６人に安打性１本と四球１つにまとめ、課題と収穫を得た。

　「実戦感覚が結構空いていたので、投げる前まで緊張していたけど、自分のボールが投げられたのでそこは良かった」

　１巡目。渡辺をカウント２－２と追い込んだが、甘く入った直球を痛烈な当たりで中前にはじかれた。「学生の時は通用していたボールがプロでは通用しない」。得意とする変化球にも対応されるなど“プロの壁”を痛感した。

　それでも１巡目の楠本は初球の直球で空振りを奪い、長坂への初球に投じた鋭い直球には客席から歓声が上がった。打者の反応も自ら確かめたと言い、「『ベース板の上で力強い』って言われたので、継続してどんどん成長していこうかな」と手応えをつかんだ。

　平田２軍監督は「しっかり投げられていた。落ち着いてブルペンと一緒」と打者を相手にしても変わらない堂々とした振る舞いを称賛。渡辺は「高卒１年目にしてはすごいいいピッチングをしていた。真っすぐが真っスラ気質」と感嘆した。

　「次の実戦からも、しっかり今日以上にいいボールを投げていきたい」と今朝丸。少しずつ段階を上がる１８歳が、虎党の期待感を膨らませる。