阪神・佐藤輝 2年連続オープン戦開幕弾 いきなり「恐怖の3番」点火!“シン・上位打線”で好機を演出

 「オープン戦、楽天7-7阪神」(22日、金武町ベースボールスタジアム)

 オープン戦は22日、沖縄、宮崎両県内の5試合で開幕した。阪神は藤川球児監督(44)のオープン戦初采配となった楽天戦で引き分け。勝利にはつながらなかったものの、佐藤輝明内野手(25)が存在感を示した。三回の右前打に続き、五回にはライナーで右中間の防球ネットに突き刺す1号ソロ。初回の四球にも手応えを示し、2年連続となるオープン戦初戦での一発で、幸先良くスタートを切った。

 規格外の打球音にスタンドがどよめいた。佐藤輝が白球を右中間の防球ネットに突き刺す。打球は低い弾道ながら、どこまでも伸びていく勢いだった。「今日はいいスイングができていたと思います」。2年連続でのオープン戦開幕弾。またしても最高の幕開けとなった。

 同点とされた直後の五回無死。カウント1-1から江原のカットボールを完璧に捉えた。内角低めをきれいに振り抜き、打った瞬間の一発。風格たっぷりにダイヤモンドを一周し、一時は勝ち越しのホームを踏んだ。

 昨年2月23日、オープン戦開幕戦の巨人戦でも1号を放っていた。今年は9日の紅白戦以来のアーチ。今春キャンプではクリケットバットを使っての練習など、工夫も見られる。「クリケットだけじゃないですけど、今日はいい内容だったと思います」。実戦では11打数4安打で打率・364と結果を残している。

 三回1死一塁では右前打でチャンスメーク。2打数2安打1打点で本塁打と安打にファンも沸いていたが、本人が一番に自己評価したのは1打席目だった。「ヒット、ホームランはいい当たりでしたけど、1打席目が良かったんじゃないですかね」。この打席、手が出そうなボール球を振らなかった。

 初回1死二塁、カウント2-2と追い込まれてから3球連続のファウルで粘った。ここから低めの変化球を2球続けて見極め、貫禄の四球。さらに藤川監督は、三回1死一塁の2ボールからフォークを空振りしたことを評価した。「あの空振りは非常に大事。あそこで振っていかなければいけない」。結果よりも、そこまでのアプローチに成長を感じさせた。

 4番に森下は座っていないが初回と三回は“シン・上位打線”で好機を演出。五回は先頭でガツンと、すでに恐怖の3番打者の雰囲気が漂う。「まだそんなにいっぱい3番で立っているわけではない。これからじゃないですか、そういうの(景色)が見えてくるのは」。今年の猛虎打線の得点パターンが見えてきた。

 取材も最終盤、次戦以降への意気込みに答えようとしていた。「継続というか…」。すると、数センチ横のコンテナの上にファウルボールが「ドンッ!」。佐藤輝も跳び上がるように驚き、笑顔で取材終了。言葉の続きは継続ではなく、進化すると言いたかったはず。この一発はさらなる覚醒の合図に過ぎない。

 ◆佐藤輝の24年オープン戦初戦本塁打 2月23日の巨人戦(那覇)に「5番三塁」で先発出場。三回2死二塁で迎えた第2打席、赤星の初球、145キロの直球を迷いなく振り抜くと、打球は右翼スタンド後方の防球ネット最上部を直撃した。打った直後に柵越えを確信。あとわずかで場外弾となる推定飛距離125メートルの特大の一撃を、「しっかり角度がついて、いい当たりが打てたと思います」と振り返った。

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