【藤田平氏の眼】阪神・佐藤輝のバッティングは「今いい形、正しいスイング」 一方で「物足りない」現状も指摘

 「阪神春季キャンプ」(20日、宜野座)

 阪神は今キャンプ初の「シャッフルノック」を行い、佐藤輝明内野手(24)が右翼、前川右京外野手(21)が一塁をそれぞれ守った。元阪神監督でデイリースポーツ評論家の藤田平氏は、佐藤輝の打撃が「かなり良くなっている」と評価する一方で、若手選手の現状を厳しく指摘した。

  ◇  ◇

 バッティング練習を中心に見せてもらったが、佐藤輝は昨年よりかなり良くなっている。その大きな違いは、スイングの中で左肩が下がらなくなっていることだ。

 捕手側の肩が下がると、バットが寝てしまう。これによってバットは遠回りする軌道となり、振り遅れも生じる。

 ここが改善されつつあることで、スムーズにバットが出るようになっているし、最短距離でボールを捉えることができているように見える。

 佐藤輝本人もこの部分は意識しているそうで、打撃改善には非常に有益だ。ただ当然ながら“クセ”というものは放っておけばすぐに顔を出したがる。今のいい形、正しいスイングが完全に身につくまで、どれほど意識し続けられるかが大切だ。

 こうしてレギュラーがしっかりと調整を進めている一方で、物足りないのが若手の野手たちだ。主力に取って代わろうとアピールするべき立場だが、そこを脅かす選手が見当たらない。

 今の段階で、打撃投手相手なら7~8割は芯でミートできないと、実際の投手に苦戦する。ところが皆一様に、非常に打ち損じが多く、昨年からの成長を見せられていない。

 この日、宜野座組に合流したベテランの原口や糸原の方が元気という若手の現状を見る限り、レギュラー陣も「安泰だな」と感じているだろう。

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