【密着25時】阪神・石井 キャンプのテーマは「やり過ぎない」昨年の反省 シーズン完走見据え着々準備
「阪神春季キャンプ」(12日、宜野座)
担当記者が1人の選手の一日を徹底マークする「密着25時」。今回は阪神・石井大智投手(27)が登場する。今キャンプは「やり過ぎないこと」をテーマに、例年より練習時間を短縮。メニューにも変化を加え、1年間戦う準備を進める。頼れる右腕は今年もフル回転する覚悟だ。
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前日に密着することを伝えていたが、この日の練習後、話を聞きにいくと「あ、全然気づいてなかった。完全に忘れてた」と、石井は笑顔を見せた。そのおかげで、自然体の姿を見ることができた。
今回のキャンプで意識することは「やり過ぎない。いいところで止めておくこと」と話した右腕。それはどういうことなのか。昨年まではブルペンでの連投は当たり前。ウエートもみっちりこなした。休日も返上してトレーニング。「あーやり過ぎたなって感じでした」と振り返った。
この日はブルペンに入り70球を投じたが、ここまで連投はゼロ。「メリハリをつける。抜くところは抜く」と明らかに昨季から、意識を変えて臨んでいる。
朝から自身の体と向き合っている。球場入りし、全体練習が始まるまでは可動域を広げるストレッチ。「投球動作の中で、体のことを考えたくない。練習前に体に入力させるんです。投げる時は無意識でやりたいので」。ブルペンイン直前も風船を膨らませたり、重りを持ち上げるエクササイズで入念に準備し、ようやくグラブをはめる。
石井と言えば「チーム筋肉」のメンバー。午後に約1時間行っているが、「ウエートよりそっち(可動域系)にかける時間が長い」とホテルに帰ってからも2時間以上ストレッチを行っている。
これまで野球漬けだったオフは、チームメートとゴルフにいくようになった。ただ、さすが石井。「楽しむとかじゃない。自分で考えて理想の動きをする神経の伝達を大事にしている」。すぐ体の動きを考えてしまうといい「職業病です」と笑った。
ここ2年、僅差の場面で登板し、ブルペンを支えてきた右腕は、3月の侍ジャパン強化試合の最終候補にも名を連ねている。藤川新監督の下でも「何回で投げたいとかはない。1軍で投げられることが幸せ。自分の仕事をしっかりしたい」と不動の心構えでシーズンに臨んでいく。
【石井の一日】
6時30分 起床。
7時 朝食。パンではなく必ず米。その他には味噌汁と魚。
8時14分 早出1便目で球場到着。
8時20分 ストレッチ開始。
10時 全体アップ。
10時23分 サブグラウンドで西勇とキャッチボール。
10時42分 投内連係。
11時14分 ランニング。
11時30分 室内へ移動しエクササイズ。
12時14分 ブルペンイン。
12時50分 投球練習終了。
13時 ランチ。麺類。米とサラダを食べる。
13時30分 ウエート開始。
15時10分 車に乗り込み球場出発。
16時 ホテル着。持ち込んだ器具で治療。
18時 夕食。朝、昼に比べ、より炭水化物を増やす。肉で脂身の多い部分は自身で取り除く。
19時 入浴後に動画を見ながら2時間以上ストレッチ。
23時 就寝。
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