【佐藤義則氏の眼】まとまりの良さが目を引いた阪神・ネルソン デュプランティエも面白い

 「阪神春季キャンプ」(12日、宜野座)

 阪神の新外国人、ニック・ネルソン投手(29)=前フィリーズ=がランチ特打のライブBPで、来日後初めて打者を相手に登板した。井上、高寺を相手に25球を投げ、安打性の打球は1本に抑える内容。半数の12球がボール球と荒れ気味だったが、「魔球」と称されるナックルも4球試した。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏は「まとまりの良さが目を引いた」と称賛した。

  ◇  ◇

 外国人投手の存在がシーズンの行方を左右することは、よくある。阪神も外国人投手が機能すれば、V奪回の可能性が高まるだけに、この時期から注目しておきたい。ライブBPに登板したネルソンについては全体的に悪いクセもなく「まとまっているな」という印象だ。

 得意と聞くナックルについては、スタンドから見ていたため球筋などは確認できなかった。少しワンバウンドが多かったのがそれだと思ったが、キャッチャーの捕球が困難なほど変化することもあるらしく、より制球されれば楽しみだ。

 基本となる直球は、この時期なので可もなく不可もなくという球威だったが、フォームが安定していることもあり制球は悪くない。

 ストライクを取るのに苦労しなさそうなタイプだけに、四球で崩れることもないだろう。起用法は分からないが、リリーフでも使えるだろう。

 ブルペンで見たデュプランティエも面白い。指にかかった時のストレートは威力十分。ゲーム終盤でのマウンドを任せられる雰囲気を持つピッチャーと感じた。

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