阪神・中野 や~っと出た!35打席ぶり安打 「低くて強い打球」室内打撃で原点回帰
「オープン戦、阪神4-2オリックス」(23日、京セラドーム大阪)
不振のトンネルをようやく抜け出した。初回、1番で出場した阪神・中野がカスティーヨの150キロを鮮やかにミートし、左前へ運んだ。8日・ヤクルト戦(甲子園)以来、実に35打席ぶりにHマークをともすと、一塁上では自然と笑みがこぼれた。
「ヒットは出てなかったですけど、徐々に自分の感覚としては良くなってるというのはあった。最近は自分らしいファウルも出てたと思うので、これから上げていければいいかなと思います」
久々の快音で虎のヒットマンが目覚めた。2-1の五回1死一、二塁では再び速球を左方向へはじき返し、オープン戦初のマルチ安打も記録した。
「まあ、そらもう出るよ、そんなのお前、前飛んだらどっか落ちるよ」。岡田監督は涼しい顔を浮かべながら「中でだいぶ打っとったから。振りが大きかったもんな、やっぱりな」と続け、中野が室内で打ち込んでいたことを明かした。
中野も「外で打つと広い分、少し飛ばしたいという気持ちが出てしまう時があった。中で打てば低くて強い打球を打つという意識に変わる」と原点回帰した。試行錯誤の末、持ち味を取り戻し、「正直、今で良かったなって思います。今だからこそいろいろ試せた」とホッと息をついた。
オープン戦ラストゲームへ「明日も勝っていい状態で開幕を迎えられるようにチーム一丸でやりたい」。モヤモヤは晴れた。「3・29」へ、上昇気流に乗っていく。
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