阪神・前川 開幕スタメンまた前進マルチ!途中出場からでも 選球眼もキラリ「一打席一打席、工夫して切り替えながら」

 「オープン戦、ソフトバンク9-10阪神」(19日、ペイペイドーム)

 開幕スタメンを狙う阪神・前川右京外野手(20)が西国の地でもアピールした。五回の守備から近本に代わって「1番・右翼」で出場。4点を追う六回1死一塁で初めての打席を迎えた。2番手・沢柳を相手に際どいボールを見極めながら好球を待った。カウント1-2からの4球目。決め球のフォークを巧みに拾って右前に運び、一、三塁と好機を広げた。

 「途中から出してもらって、ちゃんといい内容のある結果が出たので良かったかなと思います」

 2死から森下のオープン戦1号3ランが飛び出し一気に1点差に迫ったことで、前川の一打がさらなる価値を帯びた。

 1点差の七回には2死満塁で虎党の期待を一身に受けながら打席に立った。剛腕オスナと対峙(たいじ)。フルカウントからの6球目だった。「自分の中で落ち着けと言い聞かせていた」。150キロ直球を見切り、同点となる押し出し四球を選んだ。打撃だけではなく選球眼でも存在感を示し、「一打席一打席、工夫して切り替えながらやっている」と胸を張った。

 2点を勝ち越した九回には、津森から右中間へ痛烈な二塁打を放った。直後に代走を送られ、お役御免。2打数2安打で打率・333まで急上昇した。左翼の座を争うノイジーがフル出場したため、この日は右翼での出場。ノイジーも五回に適時打を放つなど徐々に調子を上げている。最後まで譲れない闘いが続く。

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