阪神・佐藤輝に〝鳥谷の極意〟注入 ノック290本の三塁守備マンツー指導 失策数を「半分くらいに」

 「阪神春季キャンプ」(6日、宜野座)

 阪神・佐藤輝明内野手(24)が6日、臨時コーチとして招かれた球団OBの鳥谷敬氏(42)から三塁守備を指導された。通常の守備練習に加え、特守ではおかわりでマンツーマンの“鳥谷塾”。計290本のノックを受けた中で、グラブを前に出す意識などを助言され、引き出しを増やした。レジェンドの教えを生かし、昨季の失策20から半減させることを宣言し、ゴールデングラブ獲得も見据えた。

 宜野座のサブグラウンドで熱い“鳥谷塾”が開校された。佐藤輝は通常メニューでの三塁ノックに続き、打撃練習後の特守では平田ヘッドコーチも見守る中、二塁・中野、遊撃・木浪とともに約45分間で121球をさばいた。ただ、中野が112球で失策1、木浪が111球で失策0だったのに対し、佐藤輝は失策10。ここから、レジェンドからの身ぶり手ぶりのマンツーマン指導を受け、自身の今までの概念を覆されたことを明かした。

 「グラブを引いて捕るイメージだったんですけど、しっかり出していくっていうのが引き出しの一つとして習得できた」

 鳥谷氏は「捕るときの力の向き。難しい打球も簡単な打球も一緒になっている」と指摘。佐藤輝が捕球に入る際の姿勢が、グラブを引くことがベースになっていたといい「もっともっと入ることが必要だと感じた」と鳥谷氏。「難しい打球のときはそこから引いたり、投げづらくても何とかする」とボールに入る姿勢の大切さを説いた。

 佐藤輝は特守後のおかわりで、送球の距離を短くし、その教え通りにボールへの入り方を入念に確認。約55分間で134球をさばき、体に動きを染みこませた。特守では約100分間、一日合計では290本のノックを受け「実際の打球、シートノックとかになってみないとまだわからないと思いますけど、いい感覚でできたので試していこうかな」と好感触だ。

 鳥谷氏はボールに入っていく姿勢をベースにすることが、送球にも好影響だと考える。「楽になると思いますね。そっちの方向に力が向くので、投げる距離も短くなる。ミスが起きたときに最小限にできることにつながると思う」。佐藤輝も「ファーストの方向にしっかり力を伝えていけるようにやっていきたい」と安定した送球につなげていく考えを示した。

 昨季は20失策でチームの内野手では唯一、ゴールデングラブ賞に届かなかった。それだけに「半分くらいにできたらいいんじゃないですかね」と今年の失策減を宣言。昨年三塁の同賞を獲得したDeNA・宮崎は失策9だった。最低でも半減を目指せば、自然と初受賞も近づく。「まだキャンプあるんで、しっかり試してやっていこうかなと思ってます」。貴重な教えを最大限に生かし、シーズンで発揮する。

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