阪神・村上 2年連続MVP狙う 自身初の開幕投手「やってみたい」 まずは「しっかり目先のことを」
阪神・村上頌樹投手(25)が14日、静岡県沼津市でチームメートの青柳、岡留らとの合同自主トレを公開した。大ブレークを経て真価が問われる今季は、チームのために貯金を積み上げて、球団初となる2年連続の最優秀選手(MVP)を目指すことを宣言。初の開幕投手にも「やりたいなっていう気持ちはあります」と照準を定めた。
1年前もトレーニングで訪れた愛鷹球場へ、栄光の肩書を引っ提げての凱旋となった。午前中に行った野球教室では、交流した小学生から幾度となく「MVP」と呼びかけられた村上。すっかり変わった立場を、「去年はあんまり名前も覚えられてなかったので。今年はいろんな子が寄ってきて良かった」と笑顔でかみしめた。
2年連続で“師匠”青柳との自主トレで汗を流す。昨年教わった「足をついて投げるっていう感覚」を飛躍につなげて、「ホントにいいきっかけをもらいました」と感謝。今季のさらなる進化へ、「去年はその感覚が少しズレた部分もあったので、確率を上げてそのズレがないように」と肝に銘じた。
昨季は開幕直後に中継ぎ登板した後、先発を任されるようになった。それだけに、先発ローテとしての年間完遂に意義を見いだす。その中でも東京ドームで巨人と激突する、3月29日開幕戦のマウンドは格別だ。
「先発ピッチャーをやってる以上、やってみたいっていう場所」と開幕投手の栄誉を表現。ただ、憧れは抱いても固執するつもりはなく、「開幕投手、開幕投手、と言ってたら足をすくわれる。しっかり目先のことをできないと」と気を引き締めた。「しっかり開幕ローテーションをつかみ取って、貯金をたくさん作れるように。7、8ぐらいは」と具体的な目標を挙げた。
村上だけが挑戦権を持つ快挙にも挑む。セ投手では58、59年の巨人・藤田元司以来、65年ぶりの2年連続MVP獲得だ。「2年連続ってホントに厳しいって言われますが、できるように。しっかりやっていきたい」。パ投手ではオリックス時代の山本が昨季まで3年連続MVPに輝いており、「同級生ですけど頑張って追いつけるように」と金字塔を見据えた。
「去年の巨人戦の時みたいに、チャンスをつかみ取れるようにやっていきたい」-。昨年4月12日の東京ドーム、7回完全で運命を変えた日。あの衝撃、興奮、喜びを胸に刻んで自信に変えて、連覇のために腕を振る。
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