阪神ドラ1下村 球児SAから刺激「挑戦することを続けたい」 新人研修で金言「迷ったら前に」
阪神のドラフト1位・下村海翔投手(21)=青学大=が12日、都内のホテルで開催された「NPB新人選手研修会」に参加し、阪神・藤川球児SA(43)の講演から刺激を受けた。先輩のように前に出て、失敗を恐れずに挑戦していくこと宣言。同じ“東都7人衆”である巨人のドラフト1位・西舘(中大)に投げ勝つことにも意欲を示した。金言を胸にプロの世界を生き抜く。
「自分がこの中で一番うまいと思っている人はいますか。今年一番俺が活躍する、と。誰かいないですか」。レジェンドの言葉に、背筋をぴんと伸ばした下村。ただ、一人も手を挙げない。下村も同様だった。「素直に手を挙げられる自信はなかった」。もどかしさと同時に、湧き立つ思いがあった。
「ああやって言われた時に自信を持って(手を)挙げられる選手は、それだけ積み重ねてきたものがある人だと思う。プロは厳しい世界なのでそういう選手を目指してやっていきたい」
講演は選手からの質問形式で行われた。その中で藤川SAが伝えたのは「迷ったら前に出て、困ったら手を挙げて」という姿勢。そして、「若いうちからどんどん挑戦すること」だった。
厳しいプロの世界を生き抜いていくためには、自分からアクションを起こしていくことが大切。「受け身になるんじゃなくて、自分も挑戦することを続けたい」と下村は金言に感銘を受け、失敗を恐れずに挑戦することを宣言。「相手に対して一球投げるのも挑戦だと思うので、どんどん強気に攻めていきたい」と投球においても挑み続けていく。
他にも刺激を受ける出来事があった。同じ東都大学野球リーグでプレーした巨人のドラフト1位・西舘(中大)と再会。休憩時間には言葉も交わした。大学時代にはリーグ戦4試合で投げ合い、うち2試合は先発で対決して1勝0敗だった。
昨年5月1日には1-0の接戦を制し、完封勝利した。「その試合で自信がついた」と下村にとって大きな存在だ。くしくもライバル球団で同じドラ1。伝統の一戦で投げ合う可能性もあるが「もちろん負けたくないという思いは強いです」と闘志を燃やした。続けて「1軍でお互いがいいピッチングをして、勝ち負けがついたらいいなと。プロ野球の中でも高いレベルで競い合えたら」とさらなる高みを見据えた。
度々、垣間見える負けん気の強さ。「そこは自分の武器としてこれからもやっていく」。持ち前のど根性と、圧倒的な努力で自信をつけ、誰よりも前に出られる選手になっていく。
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