阪神 流血の才木は5回1失点 制球定まらず再三のピンチ招くも最少失点で切り抜ける 打線も援護

 「SMBC日本シリーズ2023、阪神タイガース-オリックス・バファローズ」(1日、甲子園球場)

 日本シリーズ初先発となった阪神の才木浩人投手は、二回に右手親指から出血するアクシデントがありながらも5回を1失点にまとめた。

 初回こそ三者凡退に抑えた右腕。だが二回、先頭の頓宮に左中間フェンス直撃の三塁打を許してピンチを背負った。この前後で右手親指から出血。変化球を投げる際に引っかいたとみられ、血をぬぐったズボンの右後ろ付近には痛々しいほどの血痕がにじんだ。

 1死後に紅林に右前適時打を浴びた才木。それでも最少失点で切り抜けると、三回は無死一、二塁のピンチを背負うも、森を遊ゴロ併殺打、続く頓宮を空振り三振に仕留めた。

 四回も2四球で得点圏に走者を背負ったが、シリーズ好調の広岡を中飛、投手ながら力強いスイングを見せる山崎福を空振り三振に仕留めてピンチを脱した。五回は1番から始まる打順で、中川圭をフォークで空振り三振に仕留めるも、続く宗に右中間へ二塁打を浴びた。

 森が放ったセンターへの特大飛球はフェンス手前で失速。その間に三塁へ進まれたが、頓宮は151キロで一邪飛にねじ伏せ、右拳をしっかりと握りながらマウンドを降りた。

 力強いストレートを軸に、オリックス打線を押し込んでいった才木。打線も追いつかれた直後に近本の適時打で勝ち越し。五回には大山の遊ゴロ併殺崩れ間に貴重な追加点を奪った。CSファイナルSでは登板がなく、実戦間隔も開くなど万全の調整とは言えない中でも、しっかり先発の責任を果たした。

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