無安打でも価値ある大山の3四球 普通にやる野球で初戦勝利の阪神 評論家「オリックスは交流戦の時とは違うと感じたのでは」

 6回、木浪の適時打で生還した大山(撮影・中田匡峻)
 7回、中川圭の一邪飛を好捕する大山(撮影・西岡正)
 スタメンで出場する(左から)佐藤輝、大山、森下(撮影・中田匡峻)
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 「SMBC日本シリーズ2023、オリックス・バファローズ0-8阪神タイガース」(28日、京セラドーム大阪)

 阪神で通算2064安打を放ち、監督も務めたデイリースポーツ評論家の藤田平氏(75)が日本シリーズ初戦をチェック。阪神はシーズン同様の戦い方で勝利を挙げた中、無安打ながら3四球を選んだ大山も評価した。

   ◇  ◇   

 阪神は投手では先発・村上が7回2安打無失点で勝ち投手となった。打線は1番・近本、2番・中野の2人で6安打7出塁するなど、先発野手は全員が出塁した。

 レギュラーシーズンでチームをけん引した投手で初戦を取り、攻撃陣もシーズン同様に後ろへつなぐ攻撃で8点を奪った。岡田監督が常々言っている「普通にやる」という野球が大舞台でもできていたと思う。

 打線では大山が無安打だったが、3四球を選んだ。それも全てフルカウントから選んだもの。最高出塁率のタイトルを獲得したシーズンのように、チームのため打ちたいところでも我慢して、落ち着いてボールを見極めていた。

 4-0の六回は、先頭で四球を選んだことをきっかけに打線が3点を追加。九回1死一、三塁でも四球でつないで1死満塁として、追加点につなげた。ヒットは出なかったが、いい感じで初戦を終えられたのではないか。

 オリックスは交流戦で甲子園に乗り込み、阪神に2勝1敗だった。そのイメージが残っていたと思う。

 ただ、阪神は岡田監督が言うように成長し続けているチーム。交流戦の時と、今は違うチームだということを感じたのではないか。阪神はいい形で初戦を取ったことで、優位にシリーズを進められるだろう。

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