阪神・坂本 セ王者の強さ見せつけた2打席連続勝ち越しタイムリー 悲願の日本S制覇へ「自分たちの野球変わらない」
「JERA CSセ・ファイナルS・第3戦、阪神タイガース4-2広島東洋カープ」(20日、甲子園球場)
日本シリーズ進出が決まった瞬間、阪神・坂本誠志郎捕手はマウンドに歩み寄って岩崎と肩を組み、バッテリーで歓喜を共有した。CSファイナルSで、3試合4失点のみの投手陣を支えた好リードのみならず、打棒も光らせて2打席連続の勝ち越し適時打。4万2642人で埋まった聖地で、「開き直って行くしかない感じで、いいとこに飛んでくくれました」と殊勲の“坂本コール”を2度浴びた。
まずは四回2死一、三塁、ノイジーの同点打直後の打席だ。先発・床田の初球直球をはじき返した。打った瞬間、三遊間を破ると確信。「打つ方で迷惑かけてたので、貢献したい気持ちが出ちゃいました」。右手を力強くベンチへ向けながら一塁へ走った。
同点に追いつかれて迎えた六回にも、チャンスで打席が巡る。2死一、二塁、カウント2-2から狙ったのは再び直球。つまりながらも右前にしぶとく打球を落とした。「なんとか食らいつくという気持ちでした。どんな形でもランナーをかえすことができて良かったです」と決勝打を誇らしげに振り返った。
坂本にとって大切なルーティンがある。全体練習前、人影まばらの甲子園を黙々と走って、ウオームアップに取り組む。「毎日同じことをすると体の状態が分かりますし、考えごとをする時間も作れるので。『ああでもない、こうでもない』と一人で考えてます」。脳裏の大半を埋めるのは配球面。CS前、打撃については「オマケですから」と控えめだったが、バットでも献身した。
さあ、38年ぶり日本一への道は開けた。「どっちが来ても自分たちのやる野球は変わらない。1点でも多く取って1点でも少なく抑えて、勝てる可能性を残すのが僕の仕事」と背番号12。頼れる扇の要が悲願の日本シリーズ制覇へと導く。
野球スコア速報
関連ニュース


