阪神・村上5回0封 CSへ課題と収穫 投手有利のカウント作りきれず「もっと早く決められるように」

 「フェニックス・リーグ、阪神タイガース8-1東京ヤクルトスワローズ」(10日、西都原運動公園野球場)

 勝負のポストシーズンへ、阪神・村上頌樹投手が課題と収穫を手にした。9月25日・中日戦(バンテリン)以来、中14日での実戦のマウンドで先発し、5回3安打無失点。修正点と実りの両方を得た74球だった。

 「どんな感じで投げられるかっていうのを意識して投げた。まだまだシーズンに比べたらちょっとイマイチだったので、しっかり状態を上げたいと思います」

 初回は2死から浜田に左前打、沢井に右翼線への二塁打と連打を浴びて2死二、三塁。いきなり先制の危機を招いたが、ここでギアチェンジ。力強い直球で宮本を力のない遊飛に打ち取った。

 二回も1死から四球と浮ついた感じが残ったが、北村を直球3球、フェリペにはフォークを用いて2者連続空振り三振。走者を出しながらも要所は締めた。

 18日のCSファイナルS初戦(甲子園)での先発が決定的であり、最後の調整登板。実戦間隔も空いたことにより、探り探りの状態で腕を振った。打者に粘られる場面が多く目立ち、「もっと早く決められるように。カウントを良くすればあんなに粘られなかったかな」と投手有利のカウントを作りきれなかったことを反省。それでも、「試合で試せたのは良かったですし、バッターに対して投げられたのはよかった」とうなずいた。

 侍ジャパンメンバーの候補にも挙がるが、「投げたいって気持ちはそこまで今のところはない。今はクライマックス、日本シリーズっていうことを考えている」とフォア・ザ・チームの精神を強調した背番号41。勝負の時まで残り約1週間。初のポストシーズンでもシーズン同様の力を発揮すべく、万全を期す。

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