阪神・近本 3、4年目に続き入団から5年目も日本新の768H「続けて安定して(結果を)出せたら」

 「阪神タイガース3-5読売ジャイアンツ」(21日、甲子園球場)

 鋭い打球が甲子園の黒土を跳ね、一、二塁間を抜いた。阪神・近本光司外野手がまた一つ、金字塔を打ち立てた。新人から通算768安打とし、5年目までの安打数で並んでいた長野久義(巨人)を超えて歴代1位に躍り出た。

 「積み重ねで3年、4年、5年とやってきた中で、大きな離脱もなくここまで来たっていうのがある。そういったところは評価できるかなと思っている」

 初回、先頭で打席に入ったが、2球で追い込まれた。カウントを2-2まで整えると、赤星が投じた6球目、内角寄りの147キロ直球に対して、シャープに体を回転させて右前に運んだ。「別に何を狙うとかもなかった。どう打つかっていうイメージより、ただタイミングを合わせての対応」と説明した。

 「バッティングはタイミング」が持論だ。どれだけ打ち方が悪くてもタイミングさえ合えば安打となる。そこに技術が上乗せされれば、その確率はさらに上がる。対応力を突き詰めるが「そのタイミングというのが一番難しい」とも言う。

 3年目までの通算476安打、4年目まで同630安打でもトップで、これで3年連続とした。入団から6年間の通算安打では巨人・長嶋茂雄の926本が最多で、今季も含めれば、あと158本に迫っている。来年11月には30歳を迎える。「これからの方が難しくなってくると思うので、続けて安定して(結果を)出せたら」。継続の困難さを知りつつも、進化の余地を楽しんでいく。

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