阪神・中野 熱血46度目マルチ 最多安打に1差152安打「ここまで来たら狙って取りたい」
「広島東洋カープ3-9阪神タイガース」(16日、マツダスタジアム)
18年ぶりのリーグ制覇を果たしたが、阪神・中野拓夢内野手(27)にはもう一つの戦いが残されている。試合後、血染めのユニホームで姿を現し、最多安打獲得への決意を力強く口にした。
「もちろん、ここまで来たら狙って(タイトルを)取りたいというのはあります」
五回先頭では森下のカーブを捉えて右前打を放ち、八回1死では河野のフォークを拾って中堅への二塁打をマーク。技ありのマルチ安打で、リーグ最多を更新する今季46度目の複数安打を記録した。これで今季152安打目となり、リーグトップのDeNA・牧に肉薄。「セ界のヒットメーカー」の称号を手に入れる可能性は十分だ。
アクシデントも意に介さないほど、タイトル獲得への思いは強い。八回1死一塁で田村が放った強烈なゴロが、途中で跳ね上がるイレギュラーが発生。二塁内野安打と記録された打球は、低い姿勢でボールを待っていた中野の顔面に直撃した。その場に倒れ込み、顔を押さえてもん絶。出血にも見舞われたが、治療後に再びグラウンドに戻った。
ここまでチーム唯一のフルイニング出場を継続。達成すれば阪神では2015年の鳥谷敬以来、二塁手では62年・鎌田実、90年・岡田監督に続く3人目となる。以前から「ここまで来たら全部(試合に)出たい」と鉄人の称号へのこだわりも口にしており、患部に関しても「大丈夫です」ときっぱり。「ずっと試合に出続けることが最多安打を取るうえでも大事」と強気に出場意欲をにじませた。
「本当に(試合に)出られないってアクシデントがない限りは自分は全部行こうと思っている」。ばんそうこうを顎に貼り、タクシーに乗り込んだ中野。残り13試合も全力で駆け抜ける。
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