阪神・大山 4番が決めた!決勝V犠飛のち涙 支えられた家族の存在「一人だったら無理だった」

 6回、先制犠飛を放つ大山
 リーグ優勝を決め、喜ぶ大山
優勝に涙する大山(撮影・高部洋祐)
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 「阪神タイガース4-3読売ジャイアンツ」(14日、甲子園球場)

 抑えてきた感情が胸から込み上げた。計り知れない重圧と戦い続け、つかんだ優勝。決勝犠飛を放った阪神・大山悠輔内野手(28)の目から大粒の涙がこぼれ落ちた。

 胴上げを終えた岡田監督と抱き合うと、張り詰めていた気持ちが解き放たれた。「よかった、本当に。本当によかった。いろんな経験をしましたし、優勝できてうれしい」。味わいたかった歓喜の輪。むせびなく4番の肩を西勇が優しく抱き寄せた。

 0-0の六回1死一、三塁。先制の好機で中堅に犠飛を打ち上げた。三走・近本が悠々と生還。最低限の仕事を果たし、試合の主導権を握った。

 チームの顔である4番打者。重圧を背負い戦ってきた。打てば歓声を浴び、凡打すれば、ヤジられ、たたかれ、厳しい声が飛んでくる。チームのために打たなければいけない。悩み、苦しみ、試合後にベンチ裏で独りバットを振ることもあった。ただ、孤独ではない。そばにはいつも、支えてくれる人がいた。

 「一人だったら無理だったと思います。チームメートにすごく助けられた。みんなにカバーしてもらって、乗り越えていけたというのもありますけど、やっぱり家族の存在が一番」

 曇る心をいつも晴らしてくれたのが3歳下の妻・梨子さんだった。「僕にとっては一番大きい。心強いというか、そういう存在でしたし、どんな結果であれ、いつも通り接してくれた。たとえいい結果で帰ろうが、悪い結果で帰ろうが、いつも通り。そこが一番助かった」と、心を休められる場所を作ってくれた愛妻には感謝してもしきれない。

 7年目で初めて歓喜の瞬間を味わった。2年目の18年には、最下位も経験。数々の試練が大山を成長させた。「人間的にいろいろ成長させてもらいました。今は先輩にしてもらったことを伝えていく立場になった。まだ7年しか経験してないですけど、その経験を少しずつ取り入れていって、そういった役割も大事なのかなと思います」と次は大きな背中で若虎を引っ張る。

 仲間と一丸となって戦い、虎党の大声援も力になった。「感謝しています」と大山。この夜のことは一生忘れない。

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