相手を『立ち負け』させる阪神・村上の凄み 藤田平氏が解説「自分主導のリズムで勝負できている」

 今季10勝目を挙げた村上(撮影・中田匡峻)
 1回、先頭の秋山を空振り三振に斬り、ほえる村上(撮影・中田匡峻)
 二桁勝利を挙げ、ファンの声援に応える村上(撮影・北村雅宏)
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 「阪神タイガース4-1広島東洋カープ」(8日、甲子園球場)

 阪神は2位・広島との3連戦初戦に勝利し、今季5度目の6連勝。優勝マジックを2つ減らし「10」とした。今季10勝目を挙げた先発・村上について、デイリースポーツ評論家・藤田平氏は、相手打者を「立ち負け」させるすごみを指摘した。

 ◇  ◇

 先発・村上が安定したコントロールで今季10勝目を挙げた。広島先発・床田と比べて汗の量も少ない。スタミナがあるのだろう。

 この日に関しては『打つ』『打たない』の前段階からバッターとの勝負がついているようだった。例えば捕手・坂本からボールを返球されてすぐに投球準備を整える。そして、そこから相手打者が打席に入るという流れが多かった。つまり村上は自分主導のリズムでバッターと勝負できている。

 間合いを嫌ったバッターは通常、一度打席を外して仕切り直したりする。しかし、この日の広島打線に限らずだが、他球団の打者はほとんど打席を外さない。まるで村上がボールを投じる前から『立ち負け』しているようだ。村上はストレートやコントロールが素晴らしい投手。それに加え、こういった投球術も今年は光っている。

 今カードの広島はCSでも対戦する可能性がある。広島打線をイメージするとき、ストレート投手を打つシーンを多く見るからか、将棋の駒のひとつ『香車』が頭に浮かぶことがある。一方で間合いや変化球を巧に操る投手を苦手としている印象だ。

 タイガースの先発陣で言えば、今カードの2戦目予定の大竹や3戦目予定の伊藤将のようなタイプ。特に大竹は今季広島戦5戦4勝、防御率0・76。変化球とともに走者のいない場面でのクイックなどで投球リズムを変化させる器用なピッチャーだ。広島打線には大竹のような『かわす投球』が有効だろう。

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