【藤田平氏の眼】まるで“近本に、にらまれたDeNA”

 「横浜DeNAベイスターズ3-7阪神タイガース」(5日、横浜スタジアム)

 3連勝で貯金を17とした阪神。近本光司外野手が4安打1打点、3盗塁と大暴れ。11戦連続安打で勝利に貢献した。デイリースポーツ評論家・藤田平氏が好調の要因を分析した。

  ◇  ◇

 相手は、まるで蛇ににらまれたカエルのようだった。4安打の近本は打席での構えや雰囲気からなのか、自分のヒットゾーンへピッチャーに投げさせているようですらあった。

 いずれの打球も右方向で、打ったコースは真ん中から内寄り。ボールの方から近本のゾーンへ吸い込まれているようだった。近本なら自分のポイントに来たら仕留められる。そして3盗塁。常にベンチで相手の投球タイムを確認する準備をしているからこそだろう。

 故障で戦線離脱した時期があった。この期間で体調を整え相手の研究など頭の整理に費やせたことが後半戦で生きているのだろう。

 そして七回に貴重なタイムリーを放った3番・森下。バットを少し短く持ち、インサイド気味のストレートを中堅方向へ打ち返した。相手投手の特徴などを踏まえ打席の中での工夫ができている。

 森下は試合出場を重ねることで配球を読むことができているのだろう。成長を感じられたゲームだった。

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