阪神・森下 V弾!3号全て甲子園「ウル虎の夏、最高で~す!」 でかした首位攻防戦勝ち越し
「阪神タイガース4-2広島東洋カープ」(30日、甲子園球場)
頼もしきルーキーが、豪快な一振りで首位攻防戦勝ち越しへ導いた。阪神・森下翔太外野手(22)が同点の六回1死一塁で左翼席に決勝の3号2ラン。価値ある一発で7月を白星で締めくくった。貯金を14とし、2位・広島とは1ゲーム差。本拠地で勢いを取り戻した岡田虎が、夏の長期ロードに向かう。
森下は左目に気を宿した。豪快な放物線が左翼スタンドに突き刺さる。大瀬良の145キロ直球の球筋がはっきりと見えていた。
「左目だけでボールを見るような。そういう感覚でいきました」
同点に追いつかれた直後の六回1死一塁。初球をフルスイングし、白球をしばきあげた。今季3号となる勝ち越し2ラン。人さし指を高々と突き上げてダイヤモンドを一周した。
ネクストバッターズサークルですでに“正解”を導き出していた。前の2打席は見逃し三振、三直で凡退し、「体が開く傾向にあった」と分析。原因は“目”にあった。右目で投球を追ってしまっていたせいでスイングする際に左肩の開きが早くなっていたことに気づいて修正。左目で見る意識を強め、視界に奥行きを出しながら直球を追い、ジャストミートにこぎつけた。
25日・巨人戦(甲子園)から6試合連続で3番に座り、試合数を上回る7打点を記録。まさに確変モードに突入している。先輩との“物々交換”が不思議な力を引き寄せているのかもしれない。
佐藤輝は23日・ヤクルト戦(神宮)から森下のバットを使用。そこから2本塁打を放っており、この日も森下が本塁打を放った後に左翼フェンス直撃の三塁打。縁起のいい“なにか”が森下のバットに染みついている。
「いきなり『これでいくわ』って言って使っていました」と貸した際には驚いたという森下。ただ、先輩にあげてばかりではない。「輝さんがもう使わないのでもらいました」と、昨季まで佐藤輝が使用していた外野手用グラブをゲットし、試合でも使用。ドラ1スラッガー同士で交わしたギブ・アンド・テイクの儀式が快音を降臨させている。
7月中の甲子園で今季の全3本塁打を集中させ、今月の本塁打数はドラ1クリーンアップを形成する大山、佐藤輝と並ぶ。「長打力で負けないようなバッティングをしていきたい」と、この勢いのまま8月は先輩を超えていくつもりだ。
首位攻防戦に勝ち越し、「ウル虎の夏、最高で~す!」と虎党の前でシャウトした森下。お立ち台に立つ姿もすっかり板についてきた。
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