変幻自在の2番 阪神・中野「自分のスタイル変えることはない」 近本離脱にも動じず猛虎打線を支える
「阪神(降雨中止)ヤクルト」(7日、甲子園球場)
変幻自在の虎の2番が“近本ショック”を拭う。中野拓夢内野手(27)はここまで73試合で2番を担い、主に近本との1、2番コンビで首位のチームをけん引。ただ、近本が4日に右肋骨(ろっこつ)の骨折で離脱し、当分は島田らとコンビを結成する。“相棒”が変われど、これまでの打撃スタイルを一貫し、猛虎打線を支える考えを明かした。
不動の1番・近本がいない。ネクストバッターズサークルからの景色は一変したはずだが、中野は全く動じていなかった。
「自分のスタイルを変えることはない」。1番が代わっても決して強引にはならない。前の打者の内容に応じた柔軟な打撃を貫く。
4日に近本の右肋骨(ろっこつ)骨折が判明。ここまで71試合で1、2番コンビを組んでいた相棒が離脱した。4日・広島戦(マツダ)は1番に座ったが、5日・同戦からは2番に戻った。代役の1番・島田とのコンビは初めてではないが、当然、近本との違いは感じていた。
大きな違いは打撃スタイル。近本は今季73試合出場ながら、既に自己最多の42四球を選んでいる。一方、島田について中野は「どちらかというと早く打つタイプ」と分析する。
1番が早打ちならば、球数を投げさせることも2番の仕事。「前のバッターが早く終われば自分が粘る」と島田に合わせた役割を自覚している。
ただ、近本がこれだけの四球を選んでいる中、今季の中野も自己最多の34四球を記録。相手にとっては“振らない打者”として認識されているはずだ。「状況に応じては、早く打ちにいける場合もある」とも話す。仮に島田が粘った場合、早打ちに転じて相手の意表を突く打撃も可能。島田が座ることで新たな“化学変化”が起きる可能性もある。
前の打者が代わることで、ヒントを得る方法も変わる。これまでは近本の反応から相手投手の状態を推し量り、準備を進めた。
直球に差し込まれているのか、変化球のキレの具合は-。「多少(捉え方は)変わる」と話すも、中野の2番としての眼は優れたもの。島田と近本はともに左の俊足巧打で「似たようなタイプ」と考察。1番・近本を見て肥えた眼で島田の反応からも同様にヒントを得られるという。
「自分のスタイルを崩さないように」と肝に銘じた背番号51。“近本ショック”の渦中でも2番としてぶれない姿勢を貫く。(デイリースポーツ阪神担当・北村孝紀)
関連ニュース




