阪神・才木 粘投5回無失点で交流戦防御率0・00 球速出ない“異常事態”もキレで勝負

 4回、甲斐を三振に仕留め、ポーズを決める
 力投する先発の才木
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 「阪神0-9ソフトバンク」(18日、甲子園球場)

 体が制御不能となっても阪神・才木浩人投手は抑えられる。持てる力を使い果たし、スコアボードに5つのゼロを並べた。

 プレーボールから明らかに様子はおかしかった。初回は全力投球で抑えにいくのがいつものスタイルだが、自己最速157キロを誇る直球は13球中8球が140キロ台。「自分の中でフォームがコントロールできる範囲外のところにあった」と自らの体を操れないほどの異常事態に陥っていた。

 今季6勝目は逃した。5回2安打無失点で球数102球。3度得点圏に走者を背負いながらもホームは踏ませなかった。「意外とファウルとかも取れて(スピード)ガン以上のものが出ていた」。粘投の要因は違和感を抱いていた直球。球速は出ないながらもキレで押し、鷹打線を詰まらせ続けた。

 交流戦3試合に登板し、計21回を投げて防御率0・00。2015年の阪神・メッセンジャー、22年の阪神・青柳、日本ハム・加藤貴に続く史上4人目の快挙を達成した。

 強打のパ・リーグ打者陣にも自慢の直球が通用することを証明した。「交流戦明けからしっかりイニングを稼げるようにしたい」。開花しつつあるゲームメーク能力が才木の新たな武器となる。

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