阪神・才木12K完封 「直球が命」“剛対剛”で朗希に投げ勝ち 防御率1・74で上位3傑虎独占

 「阪神2-0ロッテ」(4日、甲子園球場)

 “令和の怪物”に投げ勝った。阪神・才木浩人投手(24)がロッテ・佐々木朗との投手戦を制し、9回3安打完封、101球で4勝目を挙げた。自慢の剛球で自己最多となる1試合12奪三振もマークした。チームも甲子園のデーゲームは無傷10連勝。“首位対決”に連勝し、貯金は今季最多に並ぶ18となった。

 最後までマウンドに立っていたのは才木だ。正真正銘、力勝負で“令和の怪物”をなぎ倒した。

 「いや~、最後なんかすごいドキドキしたんですけどゼロで終われてよかったです」

 初回はわずか6球で三者凡退。三回から八回までは無安打投球を披露し、付け入る隙を与えなかった。2点リードで迎えたプロ初の九回のマウンドでは2死二、三塁と一打同点の危機を招くも、最後は中村奨をフォークで空振り三振。満面の笑みで拳を握った。

 ラッキーなどでも何でもない。実力であの佐々木朗に投げ勝った。両者とも投球の軸となった球種は直球、フォーク、スライダー。佐々木朗はこの日最速163キロを計測し、才木は同153キロ。プレーボールからクローザー同士が投げ合っているような“剛対剛”の戦いを制した。

 うなりをあげた才木の直球はまさに“火の玉ストレート”。実際、好調時には藤川球児氏(現SA)の全盛期に匹敵する2700回転を記録するという。「直球が命やから」。そう自分で語るほど、真っすぐに絶対的な信頼を置く。

 決め球すらも「フォークじゃなくて真っすぐ」と言い切る。投球の約7割を占める直球が真のウイニングショット。「俺は球種も少ないし、クローザーが先発しているようなものやから」。“超本格派”としてのプライドを振りかざし、佐々木朗に土をつけた。

 降雨コールドとなった昨年9月1日・広島戦(甲子園)で6回3安打でプロ初完封を達成しているが、9回を投げ切っての完投&完封は初めて。打席に立った選手全員から三振を奪い、自己最多となる1試合12奪三振をマーク。プロ通算でも201奪三振とした。規定投球回にも到達し、防御率1・74でリーグ3位に登場。1位・大竹、2位・村上とともに上位3位を阪神勢が独占した。

 「Family with Tigers Day」と銘打たれ、緑色の限定ユニホームを着用。両親も見守る前で4勝目を挙げた。「これでおごらずにやっていけるように」。球界トップの投手に勝っても満たされる器ではない。豪腕の進化は止まらない。

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