阪神・佐藤輝 猛追適時打&“同点打” 完全復調の2戦連続H「後が続いて良かった」

 「阪神8-7中日」(3日、甲子園球場)

 さすが虎の千両役者だ。1点を追う九回、無死二塁。阪神・佐藤輝明内野手(24)が超満員のスタンドをドッと沸かせた。守護神・マルティネスのスプリットを強振した打球は痛烈な二ゴロ…のはずが、次の瞬間まさかの光景が広がっていた。

 地をはうような打球は二塁・福永のグラブの下をくぐり抜けて、外野の芝生を転々。大歓声の中、二走・植田は同点のホームを駆け抜ける。佐藤輝の執念がルーズベルトゲームを呼び込んだ。

 「まあ結果、後が続いたので良かったです」。試合後はクールに振り返ったが、連夜の“マルティネス撃ち”からサヨナラへの機運がグッと高まった。続く代打・原口が左前打、梅野は四球で続き、木浪がヒーローに。大興奮の大逆転勝ちに「まあうれしかったです」と笑みをこぼした。

 もう完全復調と言っていい。0-6の二回は四球で出塁し、近本の適時打で1点目のホームを踏んだ。4点を追う五回は1点を返し、なおも1死二塁から一、二塁間を鋭く破る右前適時打。2試合連続安打で、打率を・230まで上昇させた。

 絶好の行楽日和でスタンドには家族連れが目立った。前夜は「ホームランを打ちたい」と宣言。4日はゴールデンウイーク最後の甲子園での一戦だ。約束の一発で、子供たちのヒーローになる。

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