【藤田平氏の眼】流れ失った阪神守備陣の「記録に表れないミス」

 3回、島田は大城卓の打球にグラブを出すも捕球できず適時三塁打となる(撮影・山口登)
 3回、大城卓の打球を右翼手の島田が捕球出来ず、適時三塁打となる(撮影・中田匡峻)
 1回、二塁打を放ち二塁へ滑り込む中田(撮影・飯室逸平)
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 「阪神4-8巨人」(26日、甲子園球場)

 阪神は5点ビハインドの五回に一挙4得点と追い上げたが、終盤に突き放され2連敗。デイリースポーツ評論家・藤田平氏(75)は、序盤での「記録に残らないミス」が勝敗を分けたと分析した。

  ◇  ◇

 阪神はもったいない守備のミスで、序盤から流れを相手に渡してしまった。三回、大城卓の当たりを右翼の島田が後逸。普通に捕れた当たりに見えたが三塁打になった。変にスライディングしながら捕ろうとするから、あんなことになる。

 初回の中田翔、二回の秋広が放った左翼線への二塁打も、ベースに入った中野の位置が悪い。ともに送球が来る左翼方向のベース前に出て捕球。腕を振ってタッチしにいくので追いタッチ気味になる。ともにアウトにできたタイミングだっただけに、もったいない。

 ベース上で捕球していれば、そのままグラブを下ろすだけで、無駄な動きをすることなくタッチができる。そういうことは守備コーチが、ちゃんと指摘しないといけない。

 西勇の調子も良くはなかったが、いずれも記録に残らないミスで足を引っ張ってしまった印象だ。最後は八回の佐藤輝が犯した記録に残るミス(失策)も響いて、試合が決してしまった。やはりミスをした方が負ける。もっとひどかった昨年ほどではないにしろ、ミスは減らしていかなくてはならない。

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