阪神・佐藤輝 やっと出た1号 6番降格に発奮!戸郷撃ち131メートル弾 今季75打席目「変わってくると思います」

 5回裏阪神無死、右翼スタンドへソロを放つ阪神・佐藤輝
 5回、手を上げてダイヤモンドを回る佐藤輝(撮影・飯室逸平)
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 「阪神4-8巨人」(26日、甲子園球場)

 待ってたぞ!!阪神・佐藤輝明内野手(24)が今季20試合目、75打席目にして待望の1号を放った。6番降格に奮起する一撃。チームにとっても今季の聖地初アーチを虎党の待つ右翼席へ運んだ。勝利にはつながらなかったが、“伝統の一戦”で見えた復活への光。テルの逆襲がここから始まる。

 うまくいかなかった日々のモヤモヤを吹き飛ばす佐藤輝の豪弾が甲子園の夜空、浜風を切り裂いた。悩み、もがき苦しんだ打席での時間を乗り越え、全虎党が待ちわびた光景を演出。復活の狼煙(のろし)を上げる放物線に、超満員のファンからの盛大な拍手が鳴りやまない。

 「良い感触で打つことができましたし、久しぶりにダイヤモンドを一周できて気持ちよかったです」

 ようやく飛び出したらしい一発。23年の“本塁打街道”が幕を開ける。5点を追う五回先頭。初球は戸郷のフォークに空振りしたが、2球目に甘く入ってきた144キロ直球を逃さない。感触は十分。推定飛距離131メートルの豪快弾だ。バットを持ったまま白球の行方を見つめた。

 今季、75打席目での第1号は右翼席へ。2年連続チーム甲子園1号を放ったが「ここまで時間がかかってしまったので」。重ねてきた打席の数字以上に、心境的に苦闘してきた道のりは長かった。

 開幕20試合目で今季初の6番に座り、求めてきた本塁打をマーク。「(気持ち的にも)変わってくると思います。(状態も)本当に徐々によくなっていると思うので」と確かな手応えを深めている。

 甲子園には左打者に不利と言われる浜風が吹くが「やっぱり(浜風を)切り裂く一発が打てたら価値がありますからね。まあ、難しいんですけどね(笑)」。聖地で本塁打を量産することにこそ、意味があるという。

 25日に父・博信さんが56歳の誕生日を迎えた。21年は当日のDeNA戦で2ラン、22年は誕生日前日のヤクルト戦で2ラン、そして今季は誕生日翌日にソロ本塁打を放ち、“3年連続”での祝砲だ。

 試合中止になった前日に祝福のメッセージを送り、博信さんから「ありがとう」と返信があった。現在は1人暮らしだが、時々、実家にも顔を出すそうで「リラックスできますね。おいしいご飯が食べられるので」。家族との時間を大切にしている。

 八回1死二塁ではオコエの打球をファンブルと痛いミスもあったが「明日、勝ちたいと思います」と気持ちを切り替えた。目覚めの一撃を号砲に、上昇曲線を描いていく。

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