阪神・村上「俺もエゴイストになりたいなぁ」 サッカー漫画「ブルーロック」に感化

 「中日0-2阪神」(22日、バンテリンドーム)

 阪神・村上頌樹投手(24)がプロ初勝利を完封で飾った。優しい性格でチームメートから親しまれる右腕には、意外にも「エゴイストになりたい」という願望も。2軍暮らしの中で右腕が抱えていた葛藤を担当記者が明かす。

  ◇  ◇

 村上は“エゴイスト”に憧れていた。2軍暮らしが続いた昨季。ある漫画の描写に感化され、一度自らの在り方を見つめ直した。

 手に取ったのは、大人気サッカー漫画「ブルーロック」。エゴイストの要素が物語の鍵とされ、時には悪く捉えられる自己中心的なプレーがポジティブな描写で描かれている。

 いじられキャラとしてチームになじみ、後輩からも“しょうきさん”と呼ばれて親しまれる。周囲の人もひきつける優しい性格だが、その優しさが時にあだとなるのも勝負の世界。飛躍を誓った昨オフ。「俺もエゴイストになりたいなぁ」とつぶやき、やりきれない感情を吐露していた。

 自分で打って、投げて手にしたプロ初の完封勝利。球場の視線を独り占めにした背番号41は、理想の“エゴイスト”の姿を体現していた。(デイリースポーツ阪神担当・北村孝紀)

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