【中田良弘氏の眼】阪神・木浪は今後のチーム作りでいいお手本に

 阪神は木浪が攻守にわたっていい仕事をしている。ショートは若い小幡というチーム構成上、開幕スタメンから外れてはいたが、現状をみる限り、その座を力で奪い取った印象すらある。

 岡田監督も話す通り“理想と現実”は必ずしも一致しない。オーダーは固定されるのが理想だが、まだその理想に現実が追いついていないのだろう。その不足部分を補える選手がいるのは心強い。

 木浪は今後のチーム作りの上で、いいお手本になると思う。いつ出番が来ても応じられるように準備してきたからこそ、しっかり結果を出しているのだろう。昨年はほぼ2軍。二遊間の再構築によって生き返った選手と言えるのではないか。

 佐藤輝に代わる渡辺諒が初スタメンの13日・巨人戦で活躍したように、ベンチにはチャンスをうかがっている選手が他にもいる。こうやって選手間の競争が激しくなれば、さらにチーム力は上がっていくはずだ。

 開幕から12試合で7勝4敗1分け。これだけクリーンアップに当たりが出ないと、低迷してもおかしくないが、うまく点を取って何とかしのいでいる感じ。岡田監督もまだしばらくは、手探り状態での起用が続いていくのかな。

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