【狩野恵輔氏の眼】井上はさらにレベルの高い打者になれる

 「オープン戦、阪神2-7オリックス」(5日、甲子園球場)

 阪神・井上広大外野手(21)が2023年のチーム甲子園1号となるオープン戦2号2ランを放った。開幕スタメンに向けて猛アピールを続ける大砲候補をデイリースポーツ評論家・狩野恵輔氏(40)は「(打席の)内容も濃い」と高く評価。加えて井上とともに外野の定位置争いを演じるドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=の長所についても解説した。

  ◇  ◇

 完璧だと言っていい。井上が四回にコンパクトなスイングで2ラン。井上本人も大振りしなくても本塁打は打てると認識できた打席だったのではないか。

 カウントはフルカウントだった。2ストライクに追い込まれた状況でスイングをコンパクトにしたが、その打撃を初球からできるようになれば、井上はさらにレベルの高い打者になれる。

 内容も濃い。本塁打の打席は、2球で2ストライクに追い込まれてからフルカウントまで持っていった。さらに2月26日の日本ハム戦に続いて直球を本塁打。ストレートに課題があると言われていたが、そんなふうに見えない内容が続いている。

 井上とともに外野争いを演じる新人・森下は初球から振りにいけるすごさがある。八回の打席も3ボール1ストライクから振りにいきながらバットを止めて四球を選んだ。ルーキーとは思えない冷静さを感じる。

 一方、八回の走塁ミス。一走だった森下は井上の左飛の際、二塁を回り、二塁ベースを踏まずに一塁へ戻って併殺となった。こういった時は塁審にアピールするくらい大きな動作で二塁ベースを踏んでから一塁へ戻るなどの工夫があって良い。ただ、彼はまだ新人。経験を重ねてほしい。

 それにしても夢がある。この日の4番から7番は大山、佐藤輝、森下、井上の名前が並んだ。甲子園のファンに夢を持ってもらえたラインアップといえるのではないか。特に井上、森下の若い2人の成長が楽しみだ。

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